③「スクールカースト」の罠 子供を利用する大人達…
子供のカースト心理を利用する大人達
大人の側は、スクールカーストというのは、コミュニケーション能力のような能力の序列によって形成されると考えるが、当事者は、知らないうちにそういう階層ができていて、階層の上の人間には権利や権力があり、階層の下の人間はそれがないと感じるとのことだ。
クラスで何か発言するにしても階層が下の人間には、その権利や資格がない。
逆に階層が上の人間のほうは上ということでなんか気の利いたことを言わないといけない。それが意外にプレッシャーだったり、疲れたりすることであるようだ。
さらに問題なのは、教師の側もこのスクールカーストを上手に利用しているということだ。
カーストが上の人間をつかまえておくと、教室も盛り上がるし、教室運営もうまくいく。逆に下の人間にかまっていると、教室がシラーっとした雰囲気になるし、そもそもカーストが下と自覚している人間は、発言の権利がないと思っている(別に発言をしたところで、これ以上下がるカーストもないし、とくだんの制裁はないのだが)ので、やはり話そうとしない。
今や教育実習生の間では、短期間の実習で、うまくやったという評価をもらうために、教室内のカーストにいちばん注目するようにすらなっているという。