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⑥「スクールカースト」の罠 日本は危険…

日本は真のカースト制社会になる危険性も

そう思って、今の政治家を見渡してみると、首相の安倍晋三氏(この人はかつてはそうでなかった気がするが)にせよ、官房長官菅義偉氏にせよ、大阪維新の会橋下徹氏にせよ、元首相の小泉純一郎小泉進次郎父子にせよ、カースト上位型の人間が牛耳っているし、小泉進次郎氏は将来の首相候補と言われる。

 確かに、カースト上位型の人間のほうがリーダーシップもあって頼もしいのだろうが、今、並べた人たちは共通して弱者に厳しい。

 私は新制度入試で、東大や京大の学力低下(ペーパーテスト学力より、できるように見えることが大切になる――そういえば小保方氏もAO入試組だった)を懸念していたが、それ以上に、日本が本当に弱者が這い上がりづらい(政治の世界などを見ていると、やはり世襲政治家のほうがカースト上位にいる傾向がつよいようだ)真のカースト制社会になるのではないかと背筋が寒くなった。

 ペーパーテストより人間力人間力の高いはずのカースト上位の生徒たちの下位の生徒たちに対する仕打ちをみているとこれを人間力と言っていいのかと感じてしまう)という耳あたりのいい言葉は意外に怖いものだということは、一応、念頭においておきたい。

和田 秀樹(わだ・ひでき)
和田 秀樹

 精神科医。1960年生まれ。東京大学医学部卒、東京大学附属病院精神神経科助手、アメリカ・カールメニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在、『和田秀樹こころと体のクリニック』院長。国際医療福祉大学大学院教授(臨床心理学専攻)。一橋大学経済学部非常勤講師。川崎幸病院精神科顧問。老年精神医学、精神分析学(とくに自己心理学)、集団精神療法学を専門とする。『テレビの大罪』(新潮選書)『人は「感情」から老化する』(祥伝社新書)など著書は多数。