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イジメの解決につながった、英国の試みを紹介!

イギリスのいじめ問題に詳しい英シェフィールド・ハラム大学主任講師のマーク・ヒートンさん(54)が23日、大津市の滋賀大教育学部で「イギリスにおける学校でのいじめの理解と対策」と題して講演し、学生ら約150人が耳を傾けた。【村瀬優子】

 ヒートンさんは英国で長年教員を務め、シェフィールド市でのいじめ対策プロジェクトにも参加。教員を志望する学生たちの指導にも取り組んでいる。

 ヒートンさんによると、英国ではいじめ問題は1980年代末ごろから注目されるようになったという。学校ではいじめ行為を教職員に通報するよう子供たちに働きかけたが、英国では他人のことを密告するのは良くないという風潮がある。「『いじめを通報すべきだ』という考え方は大きな転換だった」と振り返った。また、「子供たちが安心して打ち明けられる体制が必要。報告した子供の話をきちんと聞いて、ケアをするという学校全体の風土が大事だ」と力を込めた。

 一方、効果的な対策として、教職員らが「いじめは減っているか?」と自問することが大事だと紹介。そのためには、「いじめとは何か」の視点が共有されていることや、いじめ事案の明確な記録が保管されていることが重要だと語った。

 また、いじめが起きた時は教師と保護者の普段からの人間関係がものを言うとして、教員を目指す学生に対し、「対応の難しい保護者を避けるのではなく、積極的に関わりを持つこと」をアドバイス。自身の体験として、扱いにくい保護者に子供の良いところを伝え、雑談をするように心掛けたところ、信頼を得られていじめの解決につながったことを紹介した。