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鹿児島高1自殺 イジメ! 「かばんに納豆を」

初会合 学校のアンケートでいじめをうかがわせる回答

 鹿児島市の県立高校1年の男子生徒(当時15歳)が昨年8月に自殺したのを受け、いじめの有無などを調査する鹿児島県教委の第三者委員会の初会合が17日、非公開であった。委員会で意見陳述した男子生徒の母親(53)によると、自殺後、学校が同級生らに実施したアンケートでは「(男子生徒の)かばんに納豆が入れられていた」などといじめをうかがわせる回答があった。第三者委はアンケート結果を精査するなどして自殺の原因を調べる。

 

 母親は委員会終了後、鹿児島市内で記者会見した。母親によると、男子生徒は昨年8月20日、自宅の自分の部屋で首をつって自殺した。遺書はなかった。母親は「明るく元気で、自分で死を選ぶような子どもではなかった。その日の朝、普通に家から送り出した。なぜSOSに気づいてあげられなかったのか、ずっと悔いている」と、これまでの苦悩を吐露した。

 委員会では冒頭、委員らが1分間黙とう。母親は男子生徒の写真を5人の委員に見せながら意見陳述し「息子がなぜ自ら死を選んだのかを知りたい」と訴えたという。

 自殺後、学校からは男子生徒が1学期末から夏休み中の夏期講習にかけて計7日欠席していることを知らされた。「欠席当日に知らせてもらえれば何かできたかもしれない」。母親の問いに対し、学校からの回答は「夏期講習中だったから連絡は必要ないと思った」などだったが、納得できなかった。学校側は男子生徒の友人を中心にした聞き取り調査を踏まえ「学校生活に問題はなかった」と結論づけた。

 「息子の死に対して真摯(しんし)に向き合ってもらえていない」と、母親は次第に学校への不信感を募らせ、今年2月に学校に生徒へのアンケート調査を要請。学校は同学年や同じ部活の生徒らを対象に実施し、結果は個人名などを伏せて母親にも開示された。

 約270件の回答の中には「かばんに納豆が入れられていた」「(男子生徒の)棚にゴミが入れられていた」などいじめをうかがわせる内容があり、「死にたいと言っていたのを別の生徒から聞いた」との記述もあった。母親は6月、「いじめによる重大事態が発生した」として県教委に調査を申し立てた。

 会合終了後、報道陣の取材に応じた第三者委の委員長、大坪治彦鹿児島大教授(学校臨床心理学)は「生徒の死を重く受け止め、その背景を可能な限り明らかにしたい」と語った。