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スマートフォンネイティブが見ている世界 「 親はオフラインでの手助けを 」

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「子どもがSNSで何をしているのか分からない」――多くの保護者から言われることだ。子ども達のSNSにおける実態と、親への気持ちを見ていこう。いざという時に保護者に求められること、してはいけないことについてもお伝えしたい。

「いじめられる側」になる恐怖に怯える中高生

 女子中高生を対象とした、ふみコミュニケーションズの「SNSやネット上のいじめについてのアンケート」(2015年6月)の結果が興味深い。

 それによると、「SNSやネット上で、いじめにあった事(現在も含む)がありますか?」という質問に対して、16.3%が「ある」と回答。「今後、LINEやTwitterなどのSNSやネット上のやり取りがきっかけで、いじめが増えると思いますか?」という質問に対して、「増えると思う」が45.1%、「どちらかというと増えると思う」は44.7%となった。つまり、全体の約9割が「いじめは増える」と考えており、SNSやネットで多くのいじめが起きていることが分かる。

 いじめの内容は、「悪口や陰口を言われた」(65.2%)、「LINEグループなどで仲間はずれにされた」(21.2%)、「自分の画像を悪用された」(13.6%)など。Twitterのアイコン写真のほか、日ごろの投稿にも多く顔写真は投稿される。日々の記録代わりにInstagramに写真を投稿する女子中高生も多く、顔写真の入手はたやすいのだ。なりすましに使ったり、コラージュ写真を作られてアップロードされたりなどの嫌がらせは少なくないようだ。

 いじめられる対象は固定ではなく、ふとした拍子に入れ替わることをご存じだろうか。中高生に話を聞くと、「権力があったら嫌われていてもいじめられないけど、それ以外の人は人気者でもいじめられることがある」という。「権力がある人」とは、たとえば兄姉など上の世代とつながっていたり、彼氏が不良だったりする人のことのようだ。

 いじめはふとしたことで起きる。たとえば、中学2年女子A子は、「部活の先輩がMixChannelで彼氏とキス動画を公開していた。地味な先輩だったので、『ブスなのにいきがってる』と同じ3年生にいじめられた。部活でペアを組む時に相手がいなくて後輩と組まされていた」と教えてくれた。SNSでは仲間に認められるような投稿をしなければいけないが、リア充自慢をしすぎても嫌われたり、仲間はずれにされることがあるのだ。

 前述のA子は、「Instagramとかで美人がわざと変顔したり、ハッシュタグで『#金欠』『#ぼっち飯』とか言い訳するのは当たり前。Twitterとかでも必ずオチをつける。いじめられたり嫌われたくないから。先輩に足りなかったのはオチと客観性」と言っていた。みんなに認められるのは大事だが、良い意味でも悪い意味でも目立ちすぎるといじめの対象となりうる。だからこそ、浮かないように気を遣って投稿するのが彼らのやり方なのだ。

オフラインでの保護者の手助けが重要

 先の調査で、「いじめられている事を誰かに相談した?」という質問に対しては、「友達に相談した」が25.8%、「親に相談した」が15.2%、「先生に相談した」が12.0%と、周囲の人物の中では友達が圧倒的に多い。しかし、「誰にも相談できなかった」が28.8%と一番多いことは見逃せないだろう。「いじめられて自殺を考えたことがある?」という質問に対しては、何と43.7%が「ある」と答えている。

 また、「親にLINEやTwitterなどのSNSやネット上のやり取りは秘密にしたいですか?」という質問に対しては、「秘密にしたい」が52.2%、「どちらかというと秘密にしたい」が30.2%と、合計で8割以上が秘密にしたい傾向にある。

 秘密にしたい理由としては、「いじめられることが良くあるし、親に自分から言えないから」(広島県中学2年生)、「悪口とか言われているのを親に見せたくない。親が悲しむから」(長野県中学2年生)などの回答があがっている。同時に、「親に子どもの世界なんてわかる訳がないから」(香川県中学2年生)、「自分たちの会話に踏み込んできてほしくないから」(福井県高校1年生)という意見もある。

 調査には続きがある。川崎市で中学1年生殺害事件が起きたことに対して、事件を防ぐためには何が必要だったと思うかについても聞いているのだ。それに対して彼女たちの多くは、「相談できる親など周囲の大人が必要だった」と答えている。プライベートには踏み込んでほしくないけれど、いざという時には助けてほしいと考えているというわけだ。保護者は、困った時に相談できる相手であることが何より大切なのだ。

高校2年女子B子が、「LINEでお父さんが空気読まずに友達との会話に口出してきて恥ずかしかった。友達に合わす顔ないし、速攻ブロックした」と言っていた。B子たちが彼氏とデートで行きたいところで盛り上がっていたところ、「B子の父だが高校生には早いんじゃないか」などと書き込んでしまったため、友達にどん引きされてしまったという。

 ある専門学校の教員は、「(生徒が『友だち追加』『友だちへの追加を許可』をオンにしたままにしているため)多くの生徒とLINEで友達になっているが、生徒は気付いていない。グループトークこそ見えないものの、タイムラインが見える状態なので、クラスの人間関係や問題などが垣間見える。時々、口出ししたくなるが、ブロックされたら終わりなのでぐっと我慢して、他から情報を得たふりをして注意している。Twitterアカウントも見つけても黙って情報を得ている。Twitterこそ見ていることが分かったら、別のアカウントに移られてしまって情報が得られなくなるから」と言っていた。

 LINEやTwitterなどのSNSは、彼らにとってはプライベート空間。保護者などが口を出すと嫌われるのは当たり前のことだ。問題が見つかった場合、SNSで注意するのではなく、オフラインで手をさしのべたり注意するのが正解だろう。

いじめ相談窓口を教えることも必要

 同調査で、いじめを相談した相手についてはまだ回答の続きがある。「掲示板などのネットで相談した」「いじめ相談窓口に電話やメールをした」が各9.1%いたのだ。周囲に相談できる人がいない場合、このような第三者に相談できる場が重要となる。実際、「親に言えないからこそネットサービスで相談しているから」(香川県中学2年生)、「親に相談できないようなことを他の人に相談するためにアカウントを作っていたりするから」(熊本県高校1年生)という回答も寄せられている。

 思春期には、保護者や教員などの大人には言えない、あるいは言いたくないこともある。ある中学2年男子は、エッチなサイトを見ようとして数万円請求され、困った挙げ句に万引きして捕まってしまったという。中高生は生活範囲が狭いため、身近に信頼できる友達がいない場合は、他の手段を知っていることで、自殺や犯罪などの極端な行動を思いとどまれる可能性があるのだ。相談窓口などの存在を子どもに伝えておくことはとても大切だ。

 保護者はぜひ、「困っていたら絶対に助ける」ことを子どもに伝えてあげてほしい。そして、日ごろから子どもの様子や変化を見守ってあげてほしい。使い始めの頃からTwitterFacebook、LINEなどでつながっておき、普段からネットでの交友関係やクラスでの出来事などについても話題にするといいだろう。最終的に子どもを一番近くで見守れるのは保護者しかいない。そのことを忘れず、子どもに寄り添ってあげてほしい。

 

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