生徒が悪質ないじめに関わったりした場合 「 いじめや非行を警察へ通報！ 初の基準策定 」

兵庫県教育委員会は２１日、県立高校と特別支援学校などで生徒が悪質ないじめに関わったり、非行などの問題行動を起こしたりした場合、学校から警察へ通報・相談する６項目の基準を初めて策定し、各校に通知した。従来、各校の判断で通報するケースはあったが、基準を明示し、警察に連絡しやすい体制を整えた。４月から運用する。

　県教委は、川崎市で昨年２月、中学１年の男子生徒が殺害された事件などを受け、学校と警察の連携が急務と判断した。

　学校から通報・相談するのは、犯罪や触法事案のほか、生徒が粗暴行為をする非行グループに入っている▽いじめなどで、生徒の生命や身体に被害が生じる恐れがある▽複数の学校にまたがって非行に関わる生徒がいる－など、警察と継続的な連携が必要なケース。場合によっては警察に生徒の名前を伝える。

　近年、無料通信アプリなどを使った少年事件が急増。いじめや犯罪の実態が見えにくくなっていることもあり、兵庫県警と協力して対応する。今後、生徒や保護者に知らせる。

　文部科学省によると、近年、いじめ対応などで警察と連携する教育委員会が増加。県教委高校教育課は「学校だけでは対応できない事案がある。生徒を守るための措置」とする。