いじめニュース速報@イジ速

いじめ事件 ・イジメ ニュースを発信中!スマホいじめが増加!子供達をいじめから守ろう!

子どもの頃のいじめ経験が年収や職業、持病に影響!!

f:id:ryoushinn11:20160224140101p:plain

40年以上続く!? 子供の頃のいじめの影響

子どものころにいじめを受けた経験が、大人になっても深い影響を及ぼしているという報告がなされている。うつ病や不安、自殺行動など精神的なものだけでなく、身体的な面、認知機能、生活の質にも影響があるという。

子どものいじめ 多くが見過ごされている現状

 アメリカ合衆国保健福祉省の調べによると(※1)、アメリカでは77%もの学生が過去にいじめを経験したことがあるという。いじめの85%は、何ら対策が取られることなくそのまま見過ごされているのが現状で、また、30%の若者はいじめに加害者として関わったことがあるという。

 悲しい現実だが、ほとんどの人が成長過程で、いじめの被害者または加害者として、何らかの形でいじめに関わっていることが伺える。名前や容姿をからかう、ウソのうわさを流すといった言葉によるものが最も多く、ほかにも、仲間外れにするといった社会的なものや暴力を振るうといった肉体的ないじめもある。

 そして、いじめを受けている子どもは、夜中眠っている間に突然泣き叫ぶ夜驚症(やきょうしょう)や、悪夢にうなされる、夢中歩行をするといったケースも多く見られるという報告もある(※2)。

子どもの頃のいじめの影響 40年後にも影響を及ぼす

 イギリス、キングス・カレッジ・ロンドンの研究グループは、1958年の情報に基づき当時7歳~11歳だった子ども7771人を対象に、50歳まで追跡調査を行った(※1)。

 調査によると28%の人がいじめをたまに受けたことがあり、また、15%の人が頻繁に受けていたという事実が浮かび上がった。

 そして、いじめに遭っていた人は、そうでない人に比べて、50歳の時点でも精神的、身体的に不健康な傾向にあり、認知能力も低いということが明らかとなった。さらに、彼らは非正規雇用労働者である割合が高く、年収も低い傾向にあったという。

 子どものころに受けたいじめの影響は、その後の人生に長く尾を引く可能性が示されたのだ。

いじめと感染症 ストレス反応は変わらない?

 アメリカ、デューク大学メディカルセンターの研究によると(※1,※3)、いじめを受けたことのある子どもの血液を検査をすると、いま現在その子どもがいじめられていなくても、CRP(C反応性タンパク: C-reactive protein)というタンパク質の値が高く出る傾向にあるという。また、過去にいじめを受けたことがあるという大人でも、同様にCRP値が高くなる。

 CRPは、体内で炎症があるときや組織が破壊されているときに、血液中に現れるタンパク質である。健康診断をはじめ通常の血液検査でよく調べられるので、ご存知の方も多いかもしれない。CRP値は通常、細菌などの感染症、関節リウマチ、悪性腫瘍、外傷、心筋梗塞、胃炎や腸炎などのときに上がる。

 いじめで血中のCRP値が上がる原因は明らかになっていないが、研究グループは、いじめによるストレス反応として、細菌などの感染が起きたときと同じような炎症が起きている可能性を指摘している。

 炎症はさまざまな病気の原因となる。体の組織を傷つけるだけでなく、脳の炎症はうつ病などの精神疾患の発生にも関わる可能性が示唆されている(※4)。いじめによるストレスが炎症反応の引き金となり、精神面、身体面に長期にわたり悪影響を与える可能性は否定できない。

 子ども時代、多少のいじめは誰にでもあることかもしれない。しかし、大人になってからの人生をも左右するその影響の大きさを考えると、いじめ問題は軽く見ず、社会全体でサポートしていく努力をするべきだろう。