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写真コンテンスト 父親の思い…

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いじめ被害を訴えて八月に自殺した青森市立中二年の葛西りまさん(13)の遺族が、実名と写真の公表に踏み切った。インタビューに応じた父剛(ごう)さん(38)は「匿名報道では事実がぼやけてしまう。どんな子どもがどう生きて、どんな理不尽な目に遭ったのか。名前と写真を出してはっきりさせたい」と思いを打ち明け、いじめ撲滅の契機になってほしいと強く訴えた。

 写真は、夏休み中の八月十五日、津軽民謡に合わせて踊る「手踊り」の舞台に立つ姿を捉えた。撮影者は青森市の男性で、青森県黒石市の写真コンテストに応募した。りまさんが自ら命を絶ったのは、撮影からわずか十日後。二学期の始業式の翌日だった。

 剛さんはコンテストへの応募を知らなかった。撮影者からの提供で、初めて写真を見たのは今月十四日。幼い頃から見守り続けてきた優しい笑顔が写っていた。「また娘に会えた気がした」。家族全員、涙が止まらなかった。

 りまさんの死後、剛さんには、実名と写真を公表し、いじめの残酷さを訴えたいとの思いもあった。しかし「インターネットで無制限に拡散され、不条理な使われ方をするのではないか」と悩んでいた。そこに飛び込んできたコンテストの写真。娘の笑顔に後押しされ、公表を決断した。

 コンテストの主催団体が十七日に写真への市長賞授与を発表すると知り、剛さんもその日に公表すると決めた。賞がいったん取り消されるという思いがけない事態があったが、「娘が生きた証しを知ってもらいたい」と予定通り公表した。

 りまさんは中一だった昨年六月以降、「死ね」などと悪口を言われる嫌がらせを受けていた。今年六月には無料通信アプリLINE(ライン)で事実無根のうわさを流され、剛さんが学校に相談したが、嫌がらせは収まらなかった。

 「もう耐えられない。二度といじめたりしないでください」。スマートフォンに残されていたメモには、りまさんの悲痛な叫びが記されていた。

 剛さんは「いじめは、一生懸命生きている子を残酷な結果に導く。多くの人に恐ろしさを知ってほしい。それが娘の願いだ」と話した。

◆父・剛さん一問一答 受賞写真また娘に会えた気がした

 -写真を初めて見たときの気持ちは。

 「コンテストで最高賞の市長賞を頂くと知り、驚いた。また娘と会えた気がして、涙が止まらなかった。いじめをなくしてほしい、という娘からのメッセージを感じ取った」

 -名前や写真を出すに当たり葛藤はあったか。

 「娘はインターネットでもいじめを受けていたので、公表することで、再びネットで娘のことを書き込まれたらどうしようかと思い悩んだ」

 -でも公表に踏み切った。

 「顔や名前が出ない報道では事実がぼやけてしまう。どんな子どもがどう生きて、どんな理不尽な目に遭ったのか、はっきりさせたい」

 「娘が生きた証しを知ってもらうことで、いじめは人ごとではないというメッセージにもなる。娘にこういう形で再会できたことで、決心がついた」

 -いじめに悩んでいたり、いじめに関わっていたりする子どもたちへの思いは。

 「こんな笑顔で生きている子も、いじめで何もかも失ってしまう残酷さを訴えたい。いじめの抑止につながってほしい」