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いじめられっ子、聖光学院で覚醒!

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有機野菜などの宅配大手、オイシックス。その高島宏平社長(43)は、横浜港をのぞむ山手の丘に立つミッション校、聖光学院中学・高校の出身だ。聖光時代、体育祭を立ち上げたエピソードを持つ高島氏。そんな経験が、オイシックスの立ち上げにつながったと振り返る。

 

聖光学院 完全中高一貫の男子校で、募集生徒数は1学年225人。卒業生に小田和正氏(ミュージシャン)、杉本哲哉氏(マクロミル創業者)、大西卓哉氏(JAXA宇宙飛行士)など。2016年の東京大学合格者数は71人と全国6位。

 

■小学校時代は、いじめられっ子だった。

 生まれは横浜ですが、親の仕事の関係で転校を繰り返しました。幼稚園で1回、小学校で2回転校を経験、聖光学院を受験した時には仙台に住んでいました。

 中学受験で「聖光だったら親戚の家から通えるだろうと」いう親の考えから、受験しました。特にこだわりがあったわけではありません。

 転校生というのは、いじめの対象になりがちです。自分も小学生の時はそうでした。ぜんそく持ちで体が弱く、学校も休みがち。成績がよくて、しかもいじめられても負けず嫌いなので絶対泣かない。格好のターゲットでした。

 同時に、大きな輪の中にひとりぼっちで入っていく大変さも味わいました。でも、いじめにあわない方法もだんだんわかってきて、最後のほうは、いじめられることはなくなりました。

 そうした小学生時代の経験があったので、聖光に入学した時は、だいぶ気が楽でした。みんな互いに初対面なので、いきなり仲間外れにされる心配はないわけですから。

聖光学院では一転、リーダーシップを発揮し始めた。

 自分から積極的にコミュニケーションを取りに行くと、いじめにあいにくい。それを小学校の時に身を持って学んだので、聖光に入ってからは意識して積極的にコミュニケーションを取るよう心掛けました。すると、だんだん周りから一目置かれる立場に。運動をやり始めて体力が付き、学校を休まなくなったことも、自信になりました。

 中学3年の夏休みに、希望者を対象としたカナダへのホームステイがあり、私も参加しました。3グループに分かれての実施でしたが、その中の1グループのリーダーに私が指名されました。

 ところが、私たちのグループは、現地でいろいろとトラブルに見舞われました。例えば、何かの行き違いでホストファミリーがご飯をつくってくれず体調を崩した生徒もいました。引率の先生も戸惑っていたので、私が英語で受け入れ側の責任者と交渉。そんなに英語が上手だったわけではありませんが、何とかコミュニケーションを取って、その生徒のホストファミリーを代えてもらいました。

 ほかにもちょっとしたトラブルがいろいろありましたが、最後は、ホストファミリーも交えて全員で楽しくパーティーをし、感激の涙を流しながらお別れ。いま振り返れば、その時の経験が、私にとってリーダーシップの原体験だったと思います。

 それ以降、学校行事などで、リーダーの役割を買って出ることが病みつきになりました。面白いし、自分に向いているなと思いました。小学生の時は、でしゃばったら嫌われるんじゃないかと遠慮していましたが、ホームステイでは、でしゃばったら体調を崩した仲間を助けることができたし、グループ全体のためにもよかった。これからはどんどんでしゃばろうと思いました。

■聖光には体育祭がなかった。学校に働きかけ体育祭を開催した。

 当時の聖光は、学園祭しかありませんでした。他校は学園祭と体育祭という年に2回ビックイベントがあるのに、自分のところだけないのは何かおかしい。

創立50周年を記念して2014年に完成した新校舎(横浜市中区)

 

 そう思って、高校2年の時、生徒会の役員ではありませんでしたが、勝手に、学校に「体育祭をやらせてください」と直談判しました。話し合いの結果、私が委員長になり、生徒10人くらいの準備委員会を設立。学校の責任者として担当の先生を1人付けてもらい、準備に取り掛かりました。

 でも、どう準備していいのか全然わからなかったので、まず、体育祭で知られる他校にヒアリングしました。開成にも行き、先生に話を聞いてリポートを作成。提案も加えて学校に提出しました。例えば、毎年の実行委員会の中心メンバーは、受験に影響が出ないよう高2が中心となってやるなど、かなり具体的な提案を盛り込みました。そうしたら、学校からゴーサインが出て、開催されることに。以後、体育祭は学校行事として、毎年開かれるようになりました。

 体育祭を開くことができたのは、もちろん、先生方のサポートもあります。学校が「生徒からの提案はできるだけ尊重しよう」という姿勢を持っていたことが大きかった。その意味では、聖光学院はとてもいい学校だと思います。私も、聖光時代のこうした経験から、何でも言ってみること、手を上げてみることが大切だということを学びました。これはいま思うと、自分がベンチャーをやっていることの根っこの部分と関係があるのではないかと思っています。