高校演劇全国大会 いじめをきっかけに失踪した主人公

高校生演劇の全国大会「いわて銀河ホール高校演劇アワード２０１８」（ギンガク実行委員会主催）は２５日、西和賀町上野々の町文化創造館銀河ホールで開かれる。高校の演劇部に活躍できる機会をつくろうと、本年度初めて大会を立ち上げた。プロが書き下ろした共通の新作戯曲を用い、照明や音響も含めた総合演出力を競う。出場校５校が本番に向けて熱の帯びた稽古を重ねている。

　盛岡市立、盛岡工、西和賀、精華（大阪府）、桃谷（同）が出場する。地元の西和賀は有志で結成した特設演劇部７人で挑む。台本を読み込みながら細かい立ち位置を確認するなど、連日４時間の総仕上げの稽古に入っている。部長の高橋愛さん（３年）は「人数は少ないが、自分たちの持ち前の明るさが出る演技をしたい」と意気込む。

　戯曲は国内外で活躍する劇作家山本卓卓（すぐる）さん（劇団・範宙遊泳（はんちゅうゆうえい）代表）が書き下ろした新作「Ｎ島アカリは大丈夫」。いじめをきっかけに失踪した主人公のＮ島アカリを、同級生の証言を基に捜していくストーリー。会員制交流サイト（ＳＮＳ）上で交わされる言葉や会話との演じ分け、いじめに対する捉え方など高校生ならではの視点が見どころだ。

　午前９時開演。大人千円、高校生以下無料（要予約）。問い合わせは同ホール（０１９７・８２・３２４０）へ。