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『ゲゲゲの鬼太郎』が社会問題を突きつける

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毎週日曜朝9時放送のアニメ『ゲゲゲの鬼太郎』(フジテレビ系)。今年4月からスタートし、8月12日には第20話を迎えた。この時間枠ではこれまでに『ドラゴンボール超』『トリコ』など少年漫画が原作のアニメを放送しており、視聴者ターゲットは男児だろう。しかし『ゲゲゲの鬼太郎』は、単純明快なストーリーに限らず、若年層の視聴者に対して社会問題を伝えるような放送回もあり、興味深い。

 まず紹介したいのが第7話の「幽霊電車」。この話では、ムカつく相手をネットに晒そうとする女子高生や部下にパワハラをする上司が登場。上司は自分が無下に扱ってきた部下の怨念によって、電車のホームから路線に突き飛ばされて死亡してしまう。

 ある女子高生がその様子をたまたま写真に収めてしまい、怖くなって鬼太郎に相談。すると鬼太郎は「人間が人間をいじめ殺し、その恨みがさらに人間を殺した。それだけの話なんです」と語りかけるのだが、鬼太郎の口調は、まるでテレビの前の視聴者に対して“あなたも恨みによって殺されかねませんよ?”と言っているようだった。

 この話ではさらにイジメ問題、ネットへの晒し行為、そしてパワハラなど現代社会の問題を巧みに絡めあわせていた。単純にホラーな話として見ることもできるが、深刻な問題として認識した子どももいただろう。

 第9話「河童の働き方改革」では、時給“キュウリ3本”で人間に働かされる河童が登場。河童たちは労働環境の改善を訴えたりしていたが、もうこの話は完全に大人社会の問題を扱っていた。タイトルからして“働き方改革”を謳っている。

 第11話「日本征服! 八百八狸軍団」では、タヌキの妖怪たちが政権を奪おうと人間界に襲来。日本の総理は“責任問題”を追及されるのが怖くて動かず、あっさりタヌキに政権を奪われていた。『ゲゲゲの鬼太郎』は政治風刺まで行っているのだ。

 そしてとくに反響が大きかったのが第15話の「ずんべら霊形手術」だ。この話では、美を求める女性たちに“ずんべら”という妖怪が“霊形手術”を施術。元の顔をはがしとり、死人の顔を貼りつけることによって好きな顔になれるのだという。自分の容姿を悲観した少女・きららは一度霊形手術を受けるものの、自分の内面を愛してくれるイケメンの登場によって、きららは再び元の顔に戻る。

ここまでならよくある子ども向けアニメで終わるのだが、なんとラストシーンでは再び美少女となったきららが登場し、カメラに向かってあっかんべーをして物語は幕を閉じた。

 作中でねこ娘は霊形手術を受けた女性に「自分の顔で思いきり笑った方が幸せ」と諭しているが、このオチのつけ方ではその言葉はただの綺麗ごとだ。ねこ娘の言葉もイケメンの説得も、結局はコンプレックスを持つひとりの少女の心を変えることはできなかった。

 ネット上の反応を見ると、この『ゲゲゲの鬼太郎』にハマっている大人たちが続出しているようすだ。同じく子供向けのアニメ『妖怪ウォッチ』(テレビ東京系)も大人向けのブラックなネタや懐古ネタを多用し、子どもの付き合いで見ていたはずの親がいつのまにかドハマりする現象が起こっていたが、『ゲゲゲの鬼太郎』も間違いなくその系譜に当たるだろう。大人もぜひ一度見てみてはいかがだろうか。