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いじめが原因で自殺未遂した10歳少女 対応不十分

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ウスターシャー州ドロイトウィッチに住む3児のシングルマザー、ジェス・ブラウンさん(28歳)は、娘リリー・ジョー・カルディコットちゃん(10歳)が通うウィットン・ミドルスクールに激しい怒りを隠せない。

リリー・ジョーちゃんは11月12日、学校から帰った後にオーバードーズ(薬物過剰摂取)して自殺未遂を図った。この日はリリー・ジョーちゃんが10歳となる誕生日の前日であり、ジェスさんは帰宅後の娘が何も口にしようとせず様子がおかしいことに気付いて話を聞くと、鎮静剤などの薬を過剰摂取したことを打ち明けられた。GP(一般診療所)へ娘を連れて行くとすぐに病院へ行くよう指示され、リリー・ジョーちゃんはウスターシャー・ロイヤル病院で治療を受けた。

胃洗浄された後に激しく嘔吐し、虚ろな表情でベッドに横たわっている娘の姿をジェスさんは写真に収め、我が子が10歳直前にこのように命を絶とうとした悲しさ、いじめに対しての注意喚起をFacebookに綴った。また翌日には、ジェスさんは娘をいじめた女子生徒の親のもとを訪ねてこの写真を見せ、いじめの事実を打ち明けた。ところがその女子生徒の親はまともに取り合うことなく、ジェスさんの苦情を笑い飛ばし、さらに罵りの言葉まで投げつけたという。現在、精神科医によるカウンセリングを受け始めたリリー・ジョーちゃんは、いじめについてこのように語った。

「学校にはいじめられていることを話しました。教頭先生にも話したけど、その子は先生の前ではいじめを否定しました。その子は私の友達にメッセージを送って私と仲良くするなと言ったから、友達は私とはもう話さなくなりました。転校しないならずっといじめ続けるとも言われました。」

ジェスさんは「娘はその女子に、体育の時に髪を引っ張られたり、激しく押したり叩いたりされていました。それだけでなく頭をロッカーに挟んで閉めたり、骨折していた足を踏みつけられたり、デブと言われたりもしていました。娘がこれまでに受けたいじめを挙げればキリがありません。それなのに学校側は、娘が深刻ないじめに遭っていたか気にもしていなかったのです。今、娘は学校に行くのを恐れています。学校に失望させられたという気持ちがあるのでしょう」と怒りを口にする。

11月15日、ジェスさんはこの件について学校側と話をしようとしたが、追い返されてしまった。満足な対応を得られなかったことで怒りを感じたジェスさんは、翌16日に他の親たちと学校の門前で抗議活動を行い、「(いじめに対して)私たちや子供たちを黙らせようとするな」と書かれた看板を掲げ、学校がいじめを隠そうとしたことを激しく非難した。

「学校は娘の件の後、集会をして生徒らに娘がいじめられたことを誰にも話すなと口止めしたようです。しかも生徒たちは、娘の件は事実を誇張していると聞かされたそうです。私が病院で撮った証拠の写真もあるというのに。学校側がいじめの事実について話したがらないのは、何か隠さなければならないことがあるからですよ。生徒たちに沈黙させ、臭いものには蓋をするという学校側の対応は許せません。いじめを隠そうとしないでほしい。学校側はいじめが公になった時に然るべき対応をしなければならない規則があるはずです。娘がいじめを訴えていたにもかかわらず、娘を守ろうとせず、何の対応もしなかった校長と教頭には責任を取って辞職してほしいし、娘が苦痛をしいられて自殺未遂まで起こしたことについても謝罪をしてほしい。もちろん娘をいじめた子供の親にも自分の子供が何をしたのか、はっきりと認識してほしいのです。」

ジェスさんによると、学校側はリリー・ジョーちゃんの一件の後、保護者全員に「何か質問があれば連絡する」とメール送信をしただけという。ジェスさんをサポートしている同じ学校の親たちも抗議活動に参加し、いじめへの対応が不十分であるという非難を学校側にぶつけた。

ウスターシャー州協議会の教育技術部門のメンバーであるマーカス・ハート氏は、「既に協議会がこの件については学校側と連絡を取り合い、対応を進めています。我々はリリー・ジョーさんと家族、そして学校をサポートしていくつもりです。同州全ての子供らの健康と福祉を考慮することは、我々の最優先すべき事項であり、協議会はいじめを反対する全国キャンペーン『Choose Respect』も支援しています」と述べている。さらにウィットン・ミドルスクールのキャス・クロスリー校長は今回の件について、このように話した。

「学校側が適切な対応をしていないということは一切ありません。いじめの苦情については調査をしています。当校は今回の件を知りすぐに対応しました。生徒には私自身、面談も行っています。教頭らも、関係者家族に対応しています。当校は人種差別や同性愛、性別問題など全てのいじめを真剣に受け止めています。厳しい反いじめのポリシーがあることは当校のサイトにも記載済みです。」

いじめ撲滅に向けて、イギリスでは様々な反いじめキャンペーンやいじめ撲滅強化週間「Anti bullying week」も設けられている。しかし皮肉にもリリー・ジョーちゃんが自殺未遂を図ったのは、「Anti bullying week」の週だった。学校内ではいじめを撲滅させるための活動を行っていると謡いながら事が公になってから言い訳のように弁解する学校側には、ジェスさんだけでなく多くの親が怒りを感じているようだ。

このニュースを知った人からは、「いじめた子供の名前はもう公開でもいいと思う。不公平すぎる」「数年前、私の息子もいじめられていて、私がいじめっ子に抗議したら公共の秩序を乱した罪で逮捕されたよ。それからいじめは無くなったけど、いじめた子供の親はうまい具合に非難を逃れたといった感じになったな」「学校側だけでなくいじめた子供の親もどうかしてる。笑い飛ばすなんて普通じゃないでしょ。そんな無責任な親のもとで子供が育つから子供がいじめっ子になるのよ」「子供は時に残酷にもなりがちだけど、でもいじめを無くすのは学校と親の責任だ」「被害者の親がここまで怒るのも無理はないね」「たった9歳で命を絶とうとするなんて…親としてはたまらないし、胸が痛む」「いじめる奴は全員がただの臆病者だよね。この先この少女に救いの手が伸べられますように」といった声があがっている。