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いじめで給与停止【主張】

教諭のおぞましいいじめ行為に、厳正な処分は当然である。組織の体質改革にも真剣に取り組まなければならない。

 神戸市立小学校で教諭4人が同僚をいじめていた問題で、市教育委員会は加害教諭への給与を差し止める分限休職処分とした。

 当たり前だろう。4人は10月1日から有給休暇の扱いで休んでいた。市民らから批判の声が出たのはもっともである。懲戒処分にする前に給与を停止できる制度がなかったため、市が改正条例案を提出し可決された。

 被害教諭の訴えでは、激辛カレーを食べさせられるなど、およそ聞くに堪えない低次元のいじめが繰り返されている。教育者というにまったく値しない。給与を払うなど理解は得られない。改正条例の適用には異論もあったが、常識を大切にすべきだ。

 教育現場に与えた影響は極めて深刻である。問題が明るみに出てショックで学校を休んだ児童もいる。被害教諭からは兵庫県警に被害届が出された。警察も厳しく対処し、社会全体でいじめを許さない姿勢を示さないといけない。

 注意したいのは、神戸の件が明らかになってから、各地でいじめなどに遭ったとする教師の存在が表面化していることだ。

奈良県大和郡山市の市立小学校では、教諭4人が同僚のいじめやパワーハラスメントを訴えて休んでいることがわかった。兵庫県姫路市では、市立小学校の男性臨時講師が同僚教員らから暴言や暴力を受けるなどして退職していた。表に出ない事案は全国で多いのではないか。

 神戸のいじめは1年以上続いていた。周囲が気付かないわけがない。校長が協議して教員の異動案を決め、市教委が追認する「神戸方式」という人事が校長の権限を強め、隠蔽(いんぺい)体質を助長していたとの指摘もある。昨年には、自殺した中学生へのいじめを記したメモを神戸市教委と校長が隠蔽していた事案も明らかになった。

 学校は往々にして閉鎖的な場となり、問題を隠して事なかれ主義ですませてしまう。被害を受けた教師が、立場や身分を心配することなく訴えていける場や環境を築かないといけない。

 大人がいじめを行っているようでは、子供間のいじめを根絶できるわけがない。体質改革が必要なのは神戸だけではない。