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「子を守るの難しい時代」尾木直樹さん

岐阜市の中学3年の男子生徒が今年7月にマンションから転落死した問題で、岐阜市教育委員会が設けた第三者委員会が調査を続けています。これまでの調査では、トイレで土下座をさせられるなどのいじめがあったと認定され、第三者委は、こうしたいじめが死亡の大きな要因となったとみて、年内にも報告をまとめます。いじめを防ぐ手立ては無かったのか、いじめをどうすればなくせるのか、教育評論家

尾木直樹さん(72)に聞きました。

 

 ――第三者委の調査では、いじめは生徒が亡くなるまでの約1カ月に集中したと

されています。

亡くなった生徒の気持ちになると、絶望しかない。先生たちはちゃんと見ていないと。例えば、(嫌いなおかずを押しつけるなどのいじめが)給食時の「ふざけ」と思われて終わっている。また、トイレで土下座をさせるなど、自尊心をずたずたにするような、あってはならないことが起きていたのに。

――市教委のこれまでの記者会見での説明では「担任は給食での『悪ふざけ』と判断して、いじめという認識が薄れた」としています。

ここでしっかり指導ができていれば、生徒が亡くなることはなかったと感じます。

――市教委によると、いじめを見た同級生の女子生徒が「私も一緒に戦います。

先生、力を貸してください」と紙に書いて担任に渡したことも分かっています。

すごく勇気があって正義感が強い、素晴らしい生徒だと思う。これは簡単な給食のトラブルではない。生徒は大変なことだと分かっていたわけです。

 

担任の同僚教師もこの紙の存在は共有していて校内でいじめの対策会議もやってい

た。それなのに教師がいじめだと見抜けなかったと……。不思議ですね。

周りでいじめを見ていた子どもたちには、全く責任はない。いじめ対策の責任は、全面的に、校長も含めた教師たちにあります。

――教師間の連携に問題があったと、第三者委で指摘されました。

いじめが見落とされたということは、子どもの人権とか、子どもがつらがっているのをどう救うかとか、教師が子どもに目を向けていない証拠です。

 

また、学校が大きな目標を掲げ続けていれば、今回のいじめを見落とすことはなかったはず。「人の気持ちが分かる生徒」とか「人権侵害は絶対許されない」とか

「お互いを尊重しあう学校」とか。

この学校では正義が貫かれていないと思う。

学力、成績よりも一番大事な「生徒理解」の部分が、すっぽり抜けていると感じま

す。

――教師はなぜ見落としてしまったのでしょうか。

国立教育政策研究所の調査では、中学生までに約9割が、いじめの加害や被害を経験している。誰もがいじめっ子になるし、いじめられる可能性があります。