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わが子のいじめ、親はどう向き合うべきか

学齢期の子どもや親が直面する最も厄介で心を痛める問題の一つがいじめだ。早ければ小学1年生に始まり、中学校でピークに達する。

 いじめは多種多様な要素がからむ複雑な問題で、すべてに当てはまる万能の解決策はないとされる。教育者や心理学者が勧めるのは、いじめに遭ったら大人に報告するよう促すとともに、子どもの対応能力を高めるようにコーチし、教師や学校管理者と協力して冷静に問題解決に当たることだ。

 ジャッキー・ディマルコさんと夫は、小学1年生の息子がいじめを訴えたとき、最初は無視するように助言した。いじめがエスカレートしたため、これは逆効果だった。4年生で不登校が始まり、加害者がユーチューブにいじめの動画を投稿したことに気づいた。

 ディマルコさんは加害者の親に電話し、動画の削除を依頼するメッセージを残したが、反応はなかった。校長にかけ合ってみたが、ネット上でのいじめは学校の管轄外だとして助けてもらえなかった。担任教師に相談したところ、教師が本人といじめっ子を直接話し合わせ、ようやくいじめは止んだという。

冷静さを保ち、詳しく聞こう

 わが子がいじめられていると分かったら、親は冷静さを保ち、何があったかを息子や娘から詳しく聞き、メモを取ろう。そして、どうなってほしいかを子ども自身が気づくように誘導する。いじめが激しくて頻繁なときや長期にわたるときは、学校側の協力が不可欠な場合もある。

 いじめ防止に関する米国科学アカデミーの調査によると、多くの子どもは報復を恐れ、親や教師にいじめを報告するのをためらうという。また、いじめっ子に面と向かって「やめろ」と言うのも難しい。ただ、いじめが深刻ではない場合は、ちょっとした助言や励ましがあれば、いじめっ子に立ち向かえる子どももいる。自力で解決したことは大きな自信につながるだろう。

 鏡の前で練習したり、親がいじめっ子役を引き受けてロールプレイしたりしてみよう。堂々とした態度で相手の目を見据え、自信に満ちた声で話すようコーチすることが肝心だ。学校に自分の味方をしてくれる友人や信頼できる先輩がいるかどうかも考えさせる。

 学園コメディ映画「ミーン・ガールズ」の原作となった本の著者で教育者のロザリンド・ワイズマン氏は、すぐに結果を期待してはいけないと話す。ただ、相手に邪険にはねつけられたとしても、被害者が「自分で立ち上がったことは誇りに思えるはず」と指摘する。

教師以外の信頼できる大人にも相談

 中学生の息子が背の低いことでいじめを受けたビクトリア・ジョゼフさんの例はこうだ。まず彼の足が速く、学業成績も優秀であることを指摘して自信を持たせた。そして、いじめっ子が意地悪せずにいられない相手の個人的事情にも思いをはせるよう促した。そのうえで、「うまい切り返しを考えてみれば」と提案した。息子は「確かに背は低いよ。僕が気づいてないとでも思うのか?」といった返答パターンをいくつか用意した。すぐにいじめは無くなったという。

 それでもいじめが継続し、大人の助けが必要なことが明らかだったら、教師や学校管理者に相談することだ。教師に言わないでくれと親に懇願する子どももいるだろう。そんなときは理由を尋ね、可能な限り不安を和らげるようにすべきだと、ネブラスカ大学のスーザン・スウェラー教育心理学教授は助言する。教師が過剰に反応する、または取り合ってくれないことを子供が恐れているなら、学校で信頼できる別の大人に相談することも検討する。

 わが子の話が、学校の「いじめ」の定義に当てはまるかをよく確認しなければならない。大抵の場合、学区ごとにいじめ対策の方針が定められている。ただ、内容はさまざまだ。小学生は単純な意地悪といじめの区別をするのが難しいため、子どもの話をよく聞き、正しく指導することが重要となる。中学生は仲間はずれやネットいじめなどが水面下で進行し、親に話そうとしないケースが増える。

 親や学校関係者にいじめに関する助言を行っているマリー・ニューマン氏は、家庭で見られたいじめの影響を親が詳しくメモして持参するよう勧める。調査によると、教師は生徒が苦悩している姿を見れば介入しようとするが、学校では感情を押し殺している生徒が多いためだ。学校管理者が調査に乗り出したら、親は定期的に報告を受けられるように要求すべきだ。

 親が常に冷静さを保ち、適切なスキルや強さを教えることができれば、いじめを受けた子どもに自信と希望を吹き込むことができる。