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いじめ 命を守ること最優先に!

全国の小中高校が昨年度把握したいじめは過去最多の22万4千件余に上った。深刻な教育現場の状況があらためて浮かび上がる。

 いじめを受けた子どもが死を選ぶ悲劇も後を絶たない。命を守ることを最優先に、取り組みを強めなければならない。大事なのは、教員が1人で抱え込まず、問題を共有することだ。

 学校での指導だけでは限界があることも再認識したい。外部と協力し、子どもたちの実態や、それぞれが抱える事情を踏まえて対応することが欠かせない。

 学校が把握したいじめは今回初めて20万件を超えた。前年度より2割近く増えている。子どもを注意深く見るようになった結果だとすれば、件数の増加はむしろ積極的に評価していい。

 ただ、子ども千人当たりの件数は都道府県によって最大26倍の開きがある。全体の4割近い学校は1件も把握していない。いじめがあることを公にしようとしない意識が根強いこともうかがえる。

 いじめが原因とみられる子どもの自殺は、ここ10年で50人近くに上る。今年8月にも青森の中学生2人が相次いで命を絶った。いずれも学校側は相談を受けていながらいじめと認識せず、最悪の事態を防げなかった。

 昨年、岩手の中学生が自殺した事例をはじめ、学校での情報共有が不十分だったと指摘される事例は多い。担任や一部の教員が問題を抱えてしまいがちなことが、子どもを孤立させ、追いつめる結果につながっている。

 3年前に施行されたいじめ防止法は、学校に基本方針の策定や対策組織の常設を義務づけた。ただ、お仕着せの仕組みで状況が大きく変わるとは思えない。子どもと向き合う教員、学校が主体的に動きを起こすことが欠かせない。

 子どもの命にかかわるいじめは教育現場が最も重要視すべき課題だ。子どもの訴えを受けとめ、いじめを深刻化させないために、教員は力を合わせる必要がある。

 スクールカーストと呼ばれる教室内の序列がいじめの背後にある場合や、加害者が別のいじめを受けていたり、親から虐待されていたりする場合もある。複雑な背景を解きほぐし、解決につなげるには、福祉などの専門家や地域の協力も不可欠だ。

 いじめられた子どもが傷を癒やすには、休む時間も要る。フリースクールなど、学校以外の居場所や学びの場との連携も重要になる。学校を開くことで、一つ一つ取り組みを前に進めたい。