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いじめ事件 ・イジメ ニュースを発信中!スマホいじめが増加!子供達をいじめから守ろう!

いじめ調査 日々の指導から見直そう

全国の小中高校で把握された、いじめが文部科学省の調査で過去最多となった。被害者の立場でいじめを広く捉えるようになった表れともいえるが、深刻な事件が絶えないのは大きな気がかりだ。いじめはどこにでもあるとの認識を新たに、日頃の指導から見直してもらいたい。

 平成27年度は小学校で15万件を超えるなど約22万5千件に上る。前年度より2割増えた要因は、いじめ防止対策推進法が25年に施行され、文科省がいじめ認知を肯定的に評価する方針を明確にしたことが挙げられる。

 学校や教育委員会には、いじめを隠す傾向がある。担任は問題を一人で抱えがちだ。この悪弊を絶つため、教師の失点として非難するより、把握と情報共有を促し、解決につなげることが大切だ。

 いじめの内容は「冷やかしや悪口」が6割を占める。教委によって認知件数に大きな差もある。ささいなことだと見逃しているケースは、まだあるのではないか。

 今年8月、いじめを苦に自殺した青森市立中2年の女子生徒の父親は、先日、東京都内のシンポジウムで学校側に相談しながら「よくあるトラブル」として聞き流されていたと明かした。

 東京電力福島第1原発事故で福島県から横浜市自主避難した中学1年の男子生徒が不登校になっている問題では、転校当時、小学校でいじめの相談を受けたが適切に対応しなかった。市の第三者委員会は「教育の放棄に等しい」と厳しく批判した。学校への不信には拭いがたいものもある。

冷やかしや無視といった日々の教室の問題に、教師は毅然(きぜん)と対応すべきだ。毎日の指導を通し、正義や思いやりを教えてほしい。

 ネット上の交流は把握しにくい。思春期の子供たちは深刻な悩みがあっても隠そうとする。気軽に話す関係がなければ悩みを打ち明けられない。子供と顔を合わせる時間が多い親と教師は、変化にいち早く気づき、連携して支えていく責任が大きい。

 小学生の暴力行為が増え、暴力の低年齢化が統計に表れているのも見過ごせない。

 しかられた経験のない子はささいなことで暴力に走る例も指摘される。少子化で兄弟姉妹も少ない。異年齢で交流する機会など地域をあげた取り組みも積極的に行うべきだ。