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外国人選手いじめ

韓国バレー界で助っ人の外国人選手へのいじめ疑惑が持ち上がっている(チームのホームページから)韓国バレー界で助っ人の外国人選手へのいじめ疑惑が持ち上がっている(チームのホームページから)

韓国プロバレーボールリーグの女子チームで、外国人選手に対する「いじめ」疑惑が浮上し、世間の激しいバッシングを浴びている。チーム、選手は躍起に否定するが、いじめの首謀者とされる選手のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は殺到した非難で閉鎖。チームの公式ホームページも炎上し、運用が数日間マヒ状態に陥った。ネットには「とにかく違うと否定するのは青瓦台と一緒」などと朴槿恵大統領や「崔順実スキャンダル」に対する憤怒も波及している。一方で、いじめに関する韓国の職場文化の特性も影響していそうだ。

 朝鮮日報(電子版)が11月末、「外国人選手は仲間外れ? 韓国人選手5人だけでハイタッチ」と題して報じ、政情不安な韓国で一気に波紋が広がった。11月26日に行われたリーグ戦で、チームの一部選手が外国人選手を故意に無視する様子が何度も見られたとする。バレーボールの試合では通常、得点などを決めると選手6人全員が集まって、ハイタッチやハグなどをして士気を高める。ところが、この試合では、外国人選手が得点しハイタッチしようとしたところ、ベテラン選手らがサッと背を向けて他の選手と集まってハイタッチしていたというのだ。

仲間外れにされた形の外国人選手がずっと硬い表情だったというのはうなずける。外国人選手というのは、大概は助っ人。他の5チームの外国人選手は得点ランキングの1~5位を占めて、十分に戦力として機能している。だが、この外国人選手はけがで退団した外国人選手の穴を埋めるために開幕5日前に急遽入団し、得点源としての期待を裏切った格好になっているようだ。この時点でチームは最下位に沈んでいた。

 激しいバッシングに遭った、リオ五輪代表で35歳のベテラン選手は「仲間外れにしていない」と否定。ハイタッチの輪に加わったのを「途中で入ってきたので知らなかった」と釈明した。ところが、この書き込みがなされると非難の声はさらに高まり、サイトを閉鎖せざるを得ない事態に陥った。

 この報道がなされた後で最初のリーグ戦となった11月29日、監督はハイタッチのパフォーマンスなどを禁じ、朝鮮日報は「異例の雰囲気の中で試合は行われた」と伝えた。試合は苦戦したが、ベテラン選手は外国人選手に気遣いし「優しく接しているように見えた」(朝鮮日報)。試合後、ベテラン選手を含めて釈明会見を開き、涙ながらに「神に誓って絶対そんなこと(いじめ)はしていない」と強調していた。

どうも韓国では職場のいじめが後を絶たないようだ。中央日報は13年4月、韓国職業能力開発院の08年と10年の調査結果として、会社員の13%程度が「職場で仲間外れにされている」と感じていることが明らかになったと報じた。職場いじめは、同僚を刺殺する事件まで発生していた。病院の精神健康医学科教授は、凝集力(互いに引き合う力)を重視する韓国国内の職場文化の特性を指摘。ご飯を一緒に食べない行為さえも個人には大きい傷になり得るとした。

 バレーでは釈明会見も奏功しなかったようで、バレー・ファンの批判は収まる気配がないという。選手は「演技をした」とし、外国人選手がミスしたときに「笑って励ましたのは本心とは思えない」と猜疑心まる出しだ。職業能力開発院の専門研究員は「職場内仲間外れ防止のための教育を強化するなど積極的な対策が必要だ」と話したが、効果があるか疑問だ。