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「いじめ話すと母に迷惑かける…」 

東京電力福島第一原発事故の影響で、福島県から避難した三世帯の子どもが千葉県の学校でいじめが疑われる被害に遭った問題で、うち一世帯の母親(35)と高校一年の長女(16)が三十日、本紙の取材に応じた。長女がいじめを受けたのは転校直後の小学五年の時。いじめた児童を他の児童が注意し、深刻な事態にならなかったが、長女は「いじめに遭う子が減ってほしい」と訴える。 (柚木まり)

 母親によると、家族は原発事故直後の二〇一一年三月、福島県いわき市から友人を頼って千葉県に避難。翌月、長女が避難先の小学校に転校して間もなく、同級生の複数の男子児童に「放射能はうんちみたいで汚いから近寄るな」「福島から来たから原発放射能がくっついてる」などと約一週間言われ続けた。

 他の女子児童が男子児童に「そんなこと言わないで」と注意したり、長女も「汚くないから」と言い返したことで、いじめはやんだ。その後、男子児童から「あの時はごめんね」と言われ、仲直りしたという。

 長女は当時、いじめられていたことを母親や担任教諭に話さなかった。「引っ越したばかりで、母親や担任の先生には迷惑をかけてしまうと思い言えなかった」と振り返る。

 母親に打ち明けたのは昨年、横浜市などで避難者がいじめに遭っていたことが報道された後だった。

 母親は「避難後、大変な姿ばかりを見せて、子どもたちに『大丈夫』と声を掛けてあげられなかったことを反省している。ちょっとしたひと言も子どもには大きな傷になっているということを、皆さんに忘れないでもらいたい」と訴えた。

 いじめ被害を訴える三世帯はいずれも、福島県からの避難者らが国と東電に損害賠償を求め、千葉地裁集団訴訟を起こしている原告で、裁判は三十一日に結審を迎える。母親は、長女のいじめ被害をまとめ、弁護団に報告した。