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尾木ママ節炸裂!いじめ・東大ママ・結弦くん…

尾木ママこと尾木直樹さん。教育評論家としての顔もあるが、今ではコメンテーターとしてテレビで見ない日はないほど。歯に衣着せぬ辛口のコメントはもちろん、「あら、まあ!」というオネエ言葉が聞きたくて、つい番組を見てしまう人もいるだろう。そんな尾木ママが最も得意とする教育問題からLGBT、さらには軽井沢バス事故まで、炸裂する尾木ママ節を堪能できるのが、『尾木のママで 言わせていただくワ』(尾木直樹/文藝春秋)だ。

週刊文春』の連載をまとめた本書では、ページをめくるたびに、その時その時の著者のリアルな心情がわかるだけではなく、書籍化にあたってさらに「もう一言」と著者が追記した部分もあわせて読めるのが特徴だろう。

 例えば、“ましゃロス”こと福山雅治さんの結婚騒動については、「ボクももちろんショックだったわよ~。でもね、すぐに『まだ斎藤工さんがいる!』と思って、気持ちを立て直すことができたの(笑)」と、愛情の切り替えをアピール。

「神さま、仏さま、結弦さま」のページでは、グランプリファイナルで歴代最高得点を更新した羽生結弦さんの神業と紳士的な振る舞いについて、「ものすごい『気配り力』。もはや神さまだけでなく、仏さまね」と賞賛する。

 一方、「東大ママは時代遅れ!」のページでは、日本の大学レベルが下がり東大がアジアで3位となっている現状を踏まえ、最難関と言われる東京大学理科三類に息子3人を入れた母親の佐藤亮子さんに向かって、「今の世の中、偏差値至上主義なんて超時代遅れよ!」とキッパリ言い切る。

 だがその後、佐藤さんとテレビ番組で対談した時の感想を「東大ママと初対決!」のページで告白。独自の家庭教育論を語る佐藤さんの図太さに感心しつつも「今後は、子育て論でテレビに出るのはやめて、受験塾長でいくことがお勧めかもね」と、佐藤さんの受験のプロとしての素質を鋭く見抜く。時に優しく、時に厳しい毒を放つような本書を読み進めるにつれ、「こんな風に生徒と真っすぐ向き合う先生と、もっと早く出会いたかった」と思わずにはいられない。

 巻末には、法政大学を退官する時の最終講義「いじめ非常事態宣言」もある。教育評論家・尾木直樹として、いじめに関する1980年代からの歴史的な流れ、隠蔽体質の教育委員会の実態を明らかにする一方で、現在いじめをなくすために懸命に取組む現場のモデルケースも報告する。

 メディアでいじめを取り上げる際にも、わずか30秒足らずのコメントに「絶対に、死んじゃ駄目だ。必ず誰かに、あなたの思いが伝わるはずだから」といじめの被害者に向けてメッセージを送ることを意識する著者。いじめに対して、いや、命に対して誠実に向き合う姿には、ただただ頭が下がる。新学期がはじまったばかりのこの時期、子供の命と向き合う現場にいる人たちは必見だろう。

 ちなみに、「長寿の秘訣は読書にあり」のページでは、読書と健康についての尾木ママ節がある。「三十分読書をするとストレスが68%軽減されるとか、他にも興味深い研究結果が世界各地から報告されているの。(中略)読書は大人の健康にも効果絶大。『読書の秋』を満喫して寿命を延ばしましょう! ぜひボクの新刊も手に取ってみて❤ 」。