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いじめ認知最多

全国の国公私立小中高、特別支援学校が2016年度に認知したいじめが、32万件を超え過去最多を更新した。文部科学省の調査で分かった。前年度から約10万件の大幅増だ。

 調査は今回から、けんかやふざけ合いといった軽微なものも一方的であればいじめに含むことにした。いじめそのものが急増したというより、今まで隠れていたものが表に出てきたと考えられる。認知件数の増加は深刻に受け止めなければならない。だが、積極的にいじめを掘り起こし、問題の「芽」を早期に把握する姿勢が浸透してきたのであれば望ましい方向だろう。

 しかし、数字を積み上げることは目的ではないはずだ。一件一件の数字の陰にある、子どもたちの苦しみや悩みに真正面から向き合って、解決に導くことを忘れてはいけない。

 いじめの認知件数は小学校が23万7921件(8万6229件増)で特に低、中学年の増加が顕著だ。中学校は7万1309件(1万1807件増)、高校は1万2874件(210件増)だった。

 いじめの具体的内容は「冷やかしや悪口」が最多だ。会員制交流サイト(SNS)など「パソコンや携帯電話での中傷、嫌がらせ」の増加も目につく。SNSの利用によって、いじめが学校だけでなく帰宅後や休み中にも広がっているという。学校をはじめ、家庭、地域、子どもを支援する民間団体などの連携が重要になっている。

 心身に大きな被害を受けるなどの「重大事態」は400件へ増加した。未然防止が思うように進んでいないことは明らかだ。自殺した児童生徒は244人で、うち10人がいじめに遭っていた。

 昨年夏、東北町と青森市浪岡の中学生2人が、いじめを訴えて自殺した本県でも、認知件数が増えた。公立の小中高校と特別支援学校で5千件を超え、前年度の4.4倍となった。

 2人の自殺の問題を契機に現場の危機感が高まったことも背景にあるだろう。子どもたちの小さな変化を敏感にとらえ、学校組織一丸となって対応する必要がある。

 いじめの9割以上は既に解消しているという。ただ、子どもたちの様子に変化がないか、きめ細かく見守り続けることが欠かせない。子どもが自らの命を絶つような悲劇はあってはならない。