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山村留学生 親元を離れる子を受け入れる

四方を山々に囲まれた奈良県北山村。春、桜が咲き誇り、渓谷が桜色一色に染まる頃になると、大阪や京都の子供たちが、山を越えて村にやって来ていた。

村唯一の小学校、下北山小では豊かな自然環境を生かして7年前まで山村留学生を受け入れていた。中には育児放棄、いじめ、不登校など様々な事情を抱え、親元を離れる子もいた。

 40年間村で教員を続けた西岡千種さん(65)には、忘れられない男の子がいる。教室での繕うような笑いが気になっていた。1年半後、村でもいじめを受けていることがわかった。放課後の教室で2人向き合い、「何があってもあなたの味方よ」と何度も伝え続けた。卒業間近、男の子は初めてささいなことで感情を出して泣いた。「心のふたを開いてくれた気がした」。少し殻を破ってくれたことがうれしかった。

 桜の季節、村を去った子供たちとの日々を振り返る。どっしりと立ち、毎年変わらず花を付ける桜にいつも心が安らいだ。そんな風に自分も子供たちの心を支えられただろうか。4月、桜祭りのため教え子たちが村に戻る。「よう来たね」。桜のように変わらぬ姿で迎えるつもりだ。