当時中学生1年だった男性(19)がいじめの訴訟を起こすと態度を一変
佐賀県の
市立中学で、当時中学生1年だった男性(19)が同級生十数人からいじめを受けていたことを、市の教育委員会が認め謝罪。しかし、男性が学校の責任を問う訴訟を起こすと、「知らない」と態度を一変させたことを、毎日新聞が報じた。
■市は「知らない」と態度を一変
報道によると、佐賀県鳥栖市立中学で6年前、男性は約7か月にわたって、同級生十数人から殴る、蹴る、エアガンで撃たれるなどの暴行を受けた。さらに、毎日のように金を恐喝され、その被害額は100万円に上るという。
市教委は記者会見で、「犯罪に等しい」といじめを認め謝罪したが、男性が学校の責任を問う訴訟を起こすと態度を一変。ほとんどの暴行を否定する同級生の言い分に沿う形で、いじめを「知らない」と主張するようになった。
男性は20日から始める尋問で初めて証言台に立ち、被害体験や心境を語るとのことだ。
■市の対応に怒りの声「絶対に許されない」
今回の報道を受け、ツイッターでは、いじめの加害者たちと市教委に怒りのコメントが殺到。「クズすぎる」「絶対に許されない」などの声があがっている。
「辛い思いがずっとずっと続いてる。無責任な学校や校長、先生、やり逃げの加害生徒。これを許せるわけがない」
「鳥栖市はさ、いじめ裁判でとにかく勝つのが大事と思ってるわけでしょ。世間からどれだけ叩かれても、法律的に勝つことのほうが大事だと。その価値観が怖いよね。根深い組織上の問題を予見させる。鳥栖だけの問題じゃなくて、全国的な」
「なんだろ、無力感しか感じない。保身のためなら他人の心を傷つけても、嘘をついてもいいんだよって、こんなに大っぴらに表明されてることに力が抜ける思い。教育委員会、本当にいるの?」
「市の関係者が許せないし、何より加害者たちどうなってるの? 普通に生活できてるとしたら本当に罪深い」
■いじめを受けた経験のある人は約半数
しらべぇ編集部では以前、全国20~60代の男女1,381名を対象に、「いじめ」についての調査を実施。その結果、全体では約半数の割合の人が、「いじめを受けた経験がある」と回答していた。
?(©ニュースサイトしらべぇ)
今回報じられた被害者の男性は、いじめを受けたことによる心的外傷後ストレス障害で、現在も苦しめられているという。その凄惨ないじめの内容と、市教委の信じられない対応に、多くの人が怒りと虚無感を抑えきれないようだった。