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春名風花さんが絵本『いじめているきみへ』に込めた思い

今日で8月が終わり、明日から9月が始まる。「9月1日」は1年のうちで“最もこどもの自殺が多い日”。夏休みが終わり2学期が始まるタイミングで、つらい学校に戻らなければならないという思いから、死を選んでしまうことが多いとみられている。

 

 そんななか、いじめを題材としたある絵本が、ネットを中心に大きな話題となっている。タイトルは『いじめているきみへ』。

 

「いまから かく ことばは きみには とどかない かもしれない

いじめているこは じぶんのこと いじめっこだなんて おもわないから

あそんでいる だけ なんだよね じぶんより よわい おもちゃで」

 

 作者は、女優で声優の春名風花さん(はるかぜちゃん)、17歳。0歳から子役として活躍し、3歳で自分の携帯を持つ。9歳からTwitterを始め、幼い頃から世の中の理不尽やいじめ問題について、積極的に自分の意見を発信してきた。

 

 2012年、当時小学校6年生だった春名さんが、朝日新聞の特集「いじめと君」に『いじめている君へ』と題した記事を寄稿すると、大きな反響を読んだ。そして今年の初め、「これをそのまま絵本化してくれたらいいなぁ」というファンのツイートをきっかけに、絵本化を決意。イラストレーターのみきぐちさんに挿絵を依頼し、今月20日に『いじめているきみへ』が出版された。

 

 そんな春名さんが、31日放送のAbemaTV『けやきヒルズ』に出演。9月1日を翌日に控え、絵本に込めた思いやいじめに対する考えを語った。

 

 コラムを絵本化した理由について、「言葉だけでは伝わらない空気感や雰囲気というものを、いっぱい込めたいなと。今回、大切な言葉だけを残すように文を変えたので、その分絵に頑張ってもらって、コラムよりも情報量は多くなるようにしています」と話す春名さん。小さい子どもでも持てるよう本を小さめに、文は読みやすいよう全てひらがなにしたという。

 

 この絵本は、いじめられている側ではなくいじめている側へ向けて書かれている。その理由については、「いじめっていうのは、いじめられた側に原因はないと僕は考えていて。じゃあ何をするべきかといったら、ナイフで刺されている人よりも、ナイフを振り回している人を止めてあげた方が確実だし、そうしないといじめはなくならないなと。いじめている側に向けた活動を第三者がしていくべきじゃないかと思っています」と明かした。

 

 春名さんの考えを聞いた番組キャスターの柴田阿弥は、自身もいじめを受けていたことを告白し、「『いじめられているこが ひとりぼっちで しんでも いじめたこは わらって ごはんを たべる』という部分が印象的だった」と紹介。「悲しいですけど、現実じゃないですか。もしいじめられている子が死んでしまっても学校は変わらない。いじめている子も、反省しても平然とした顔でこの先も生きていくかもしれない。これを読んだら、いじめにあって自殺を考えている子も立ち止まってくれるのではないか。いじめている人だけでなく、いじめを受けている人にも読んでほしい」と述べた。

 

 「いじめたい欲求は誰にでもあると思っている」と話す春名さん。「現在いじめをしている君には届かないかもしれないけど、その状況にあった時に、今していることはいじめなんじゃないかとか、少しでも考えるきっかけになってほしいし、昔いじめをしたことがあるという方が、自分の罪を意識するきっかけになったらいいなと思います」と訴えた。

 

 一方で、いじめている側もいじめられている側もどちらも攻めたくはないといい、「それぞれ事情があるから、僕はその事情を知らないのに勝手に決めつけることはできない。第三者視点から見ると、学校のシステム自体がおかしんじゃないかという思いが最近あって。クラスは必要ないと思っていて、同じ年齢というだけで30人ぐらいが集められて、1年間同じクラスで事あるごとに争わされる。その状況をまず変えていくべきなんじゃないかと思います」との考えを示した。