八王子市内の中学二年生永石陽菜さん＝当時（１３）＝が今年八月、自殺を図ってその後死亡した問題で、永石さんが昨年度通っていた学校で受けたいじめの影響や、学校の対応などを検証する市教育委員会の第三者委員会が二十八日夜に発足し、第一回会合を開いた。
第三者委は、弁護士や臨床心理士、学識経験者ら六人で構成。個人情報が含まれるなどとして、会合は冒頭の写真撮影を除いて非公開で行われた。
会合後に記者会見した第三者委の代表で弁護士の松浦信平氏によると、市教委から経緯の説明を受けたほか、六人の委員だけで今後の進め方などについて意見交換した。
松浦氏は「ご遺族の気持ちに寄り添いながら、何が起きたのかできる限り明らかにし、今後の教訓を見つけていきたい」と話した。
市教委などによると、永石さんは昨年八月、家族旅行で部活を休んだことを上級生に会員制交流サイト（ＳＮＳ）で非難されるなどし、二学期から不登校になった。上級生の謝罪で、学校側は解決したと判断したが、今年四月の別の中学校への転校を挟んでも不登校は続き、永石さんは八月二十八日夕、ＪＲ西八王子駅で電車に接触、九月十日に死亡した。市教委がいじめがあったと認識したのは九月十日になってからだった。
