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韓国でいじめを受けているわが子を守るため、親たちの独自の対策!

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学校でいじめを受けているわが子を守るため、韓国の親たちは独自の対策に乗り出した。いかつい体に入れ墨を入れた偽の「親戚のおじさん」を雇って、いじめの加害者の元に差し向けているのだ。

 地元メディアによると、わが子を同級生のいじめから必死に守ろうとする親たち向けに、複数の企業が「親戚のおじさん」派遣サービスを提供している。料金はパッケージによって1日450~1790ドル(約5万~20万円)に上る。

 内容が最もシンプルな「親戚のおじさんパッケージ」は、30~40代の男性が依頼された子どもの通学に付き添い、いじめの加害者を撃退する。「証拠パッケージ」では、「親戚のおじさん」がいじめの現場を録画し、調査結果を学校に提出し、学校がいじめ対策を取らなければ、動画を世間に公表すると脅す。「付き添いパッケージ」では、さらに過激な方法が取られる。加害者の親の職場を訪ね、公衆の面前で恥をかかせるのだ。

 前代未聞ともいえるこの新サービスは、法的にはグレーゾーンで、裏社会の犯罪組織とのつながりも指摘される。だが、こうしたサービスが登場した背景には、学校でのいじめが野放しのまま増加し、子どもたちを自殺に追いやっている現状への懸念があるとみられる。

 韓国では、15~24歳の若者の死亡原因の第1位は自殺だ。米シカゴ大学(Chicago University)公共政策大学院の学生が発行する「シカゴ・ポリシーレビュー(Chicago Policy Review)」によると、研究者らは激しい受験競争と学校でのいじめにその要因があると指摘している。

「偽の親戚のおじさん」サービスの利用は、チンピラを雇っている負い目と、訴えられる懸念から公にされることはなく、正確な利用数を把握することは不可能だ。

 ソウルを拠点に学校での暴力事件を専門にしている弁護士のノ・ユンホ(Noh Yoon-ho)氏は、ある事例を話してくれた。

 いじめの加害者とみられる生徒(15)が夕方に数学の授業を受けていると、いじめのターゲットにしていた少年から電話がかかってきて、空き地に呼び出された。空き地に行くと、全身に入れ墨のあるこわもての男たちが待ち構えており、相手の少年に謝罪させられた。さらに、いじめに加わっていた他の子どもたちも少年の前に土下座させられ、謝罪させられ、その後全員が、少年の自宅まで連れて行かれたと言う。

 報道によると、親たちは、わが子をいじめていると思われる相手の親に、多額の慰謝料を求める裁判を起こす準備を進めている。

いじめへの関心高まるも進まない対策

 親が屈強な男性たちを雇って、10代の子どもに脅しをかけるという強硬手段に訴えるようになったのは、学校でのいじめに対する社会的関心が高まったここ数年だ。

 韓国教育省の2013年の調査によると、小中学生の10人に1人近くが同級生からさまざまな形の暴力を受けている。

 いじめの問題が初めて韓国社会で大きな注目を集めたのは、2011年に当時13歳の男子中学生が、壮絶ないじめに遭っていたことを明らかにした遺書を残し、アパートから飛び降りて亡くなったときだった。

 この悲劇的な事件から学校におけるいじめ問題への関心が高まった。だが、最近の調査からは、適切な対策がいまだに取られていないことが明らかになっている。

 昨年11月にソウル特別市教育庁が発表した年次調査書によると、同市内の学校で何らかのいじめを受けたと報告している生徒の数は25.4%増加している。

 15歳の息子が同級生に脅されていたという母親はテレグラフに対し、世間体を気にして何の対策も取らなかった学校側にも責任があると非難する。

「学校は、調査しようともしなかった」と母親は訴える。

「私の道徳観念では、(親戚のおじさん派遣)サービスを利用することはまず考えられないが、よその親が利用する気持ちはよく分る。親たちは追い詰められ、必死なのだ」