いじめニュース速報@イジ速

いじめ事件 ・イジメ ニュースを発信中!スマホいじめが増加!子供達をいじめから守ろう!

いじめで自殺した10歳少年の母親

f:id:ryoushinn11:20190628211116p:plain

テキサス州ヒューストンに住むケビン・リースJr君は2019年1月21日、わずか10歳でこの世を去った。

母親のクリスタル・スミスさんによると、ケビン君はおっちょこちょいで間が抜けたところもあったが、笑顔をよく見せる子供だったという。しかしそれは表向きだけのことで、ケビン君の内面は学校でのいじめにかなり葛藤していたようだ。

ケビン君は通っていたロビンソン小学校で激しいいじめを受けており、タブレットPCに「死ね」「お前の居場所なんかここにはない」などと残酷な言葉をクラスメートから落書きされていた。また、いじめにより暴力を受けるようになったのは、昨年の11月だったとクリスタルさんは明かす。

「休み時間にいじめている男子に何回も殴られたようですが、息子は殴り返さずにその日は泣いて帰宅しました。私は息子がこうした状況に自分なりに対応していると思っていたのですが、息子は追い詰められていて我慢の限界だったのでしょう。」

ケビン君が殴られたことを知ったクリスタルさんは、学校に問い合わせた。ところが学校側は「いじめは確認されておらず、その証拠もない」と伝えた。更に学校の職員は、クリスタルさんのボイスメールに「お宅の息子は殴られたと言って男子児童を非難したようだが、こちらが調査したところ、その男子児童は殴っていないと言っている」とメッセージを残した。

ケビン君の学校区では、匿名で通報ができる「Cy-Fair Tipline」というシステムが設けられており、いじめなどがあった場合にこちらに通報することが可能だ。しかしこの通報ラインにも、ケビン君のいじめに関する情報は上がってこなかったようだ。

いじめにあっていても周りに打ち明けられず、たったひとりで苦しんでいたであろうケビン君は1月21日、13歳の姉と一緒にスクールバスで学校から帰宅した後、自室クローゼットの中で首を吊って命を絶った。この時、クリスタルさんは仕事で家を空けており、継父は仕事が終わってちょうど家に戻っている途中だった。弟を発見した姉は、半狂乱になりクリスタルさんに電話してきたという。

「娘は『ケビンが、ケビンが』と言って、ただ叫んでいました。娘が何を言いたいのか、全くわからなかったほどです。でも事態を知り、降ろせるならすぐにケビンを降ろして911して、と伝えました。」

しかし時すでに遅く、この日を境に家族の人生は大きく変わってしまった。現在も息子を失った悲しみや苦しみと闘い続けているクリスタルさんは、メディアの前で心境を次のように吐露した。

「全てが現実ではないような気がします。息子をこんな形で失ったことがまだ信じられないし、起こったことを事実として受け止めるには時間がかかります。息子が命を絶った時から、私は身動きできない場所でがんじがらめになっているような感じなのです。正直、ケビンがここまで追い詰められていたとは思っていませんでした。」

ケビン君が亡くなる前、クリスタルさんにボイスメールを残した学校の職員について学校側から「別の地区へ転職した」と言われたそうだ。ケビン君の亡き後、クリスタルさんは学校に事実確認を問い質すも、未だ何もわからない状態だと話す。

「私はただ、答えが欲しいんです。あの日、息子に何があったのか、息子は何を思っていたのか。」

今でも、絵を描くことが大好きだったケビン君の部屋はそのままだ。クリスタルさんにとって、ケビン君が亡くなってから時間は止まったままなのだろう。クリスタルさんは、他の親が同じ苦悩を味わうことのないよう、メディアでこのように訴えた。

「どうかあなたの子供に耳を傾けてやってください。学校側が問題を解決してくれるとは思わずに、親であるあなたが子供を注意深く見守ってください。息子を失った今、私が願うのはただ息子に戻ってきてほしいということだけです。」

ヒューストンにある「Heritage Behavioral Health Consultants」の児童カウンセラー、アリー・ソウルズさんは、「不幸にも、ケビン君のように若くして命を絶つ児童の人数は世界中で増加しています。子供たちを自殺に導いてしまう主な4つの原因は、学校でのプレッシャー、ソーシャルメディア、家庭内の問題、いじめです。本来安全な場所であるはずの学校で、いじめはまるで伝染病のように密かに横行しているのです。なぜならそれは陰でこっそり行われているからです。また、テレビや映画などで自殺を煽るような事実があるからこそ、親は子供の気持ちに寄り添うことが何より大切なのです。近年多くの研究結果にも現れていますが、親がしっかりと子供と向き合って自殺について話すことは、子供に自殺を促すことには決して繋がらないのです」と語っている。