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学校ぐるみで“クルド人少女のイジメ事件”隠し

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母親と記念撮影するクルド人少女(右)。表情は悲しみに満ちている

埼玉県川口市にある芝中央小学校でも卒業式が行われた。足取りは重く、それでも一歩、一歩、学校へ向かう少女の心境はいったい、いかほどであったであろうか。  少女はトルコ国籍クルド人である。両親とともに2歳で来日した彼女に、トルコの記憶は何もない。難民申請中である家族は入管の厳しい管理下に置かれ、あらゆる自由を制限されながら生活している。日本人の子供たちと見た目が違うため、学校では辛いことも多々あった。  それでも少女はしっかり勉強し、この国で生き、弁護士の夢を叶えようと日々努力していた。この家族と筆者は10年以上の付き合いがあり、少女の成長をずっと見てきた。少女の苦労を知っているがゆえに、今回のイジメ事件は心がえぐられる思いであった。

以前の校長は、少女をイジメから守ってくれていたが……

 

 少女が6年生に上がった去年の4月、新しく鈴木彰典校長が就任した。ここからが不幸の幕開けとなる。以前の校長は、子供好きで誰にでも平等に接する人物であると当時の関係者は語る。人権意識の高い校長は、少女のことも常にイジメから守ってくれていた。  しかし4月に新しい校長が就任してから事態は一変した。5月、数人の女子にクルド人少女がトイレに閉じ込められるという事件が起きた。のちの筆者の質問で、担任は「1人しかやっていない」と発言したが、事実究明をしていくうちに1人がドアを蹴飛ばし、3人が上からのぞく、残りは少女を罵倒したり、はやし立てたりしたという事実がわかった。証言の違いを追及すると、担任は口を閉ざしてしまうだけであった。

倒されて足を怪我したうえ、さらに蹴りを入れられる

 

 これだけでもあってはならない恐ろしい出来事だが、少女の不幸はまだまだ終わらなかった。辛いことはあってもなんとか学校に通い続けた。しかし今年の1月29日、徹底的に少女を追い詰める事件が起きた。  体育の授業で男女混合のサッカーが行われた。少女は、A君が自分のことを「あいつは邪魔」と言うのを聞いた。次の瞬間、少女はA君に突き飛ばされ、転んでしまった。その際、足を怪我して、痛みに少女は泣き続けた。  それに対しB君が、少女にサッカーを続行するよう指示した。少女は泣きながら「できない」と意思表示をしたが、聞き入れてもらえず無理やりサッカーをやらされた。当然、戦力にはならなかった。  次の授業のために少女は教室に戻ったが、自分の机といすが誰かによって倒されていた。自分で直してからいすに座り、痛みと悲しさのあまり机に顔をうずめ泣き続けた。  すると突然、何者かにいすを後ろに引っ張られ、少女は床に倒れ込んでしまった。やったのはB君であった。B君はサッカーの試合が散々だったのを逆恨みして、少女の背中を何度も蹴りまくった。泣いて嫌がる少女に対し、クラスメートが傍観しているなか、蹴りは容赦なく襲い続ける。  中にはB君に、「お前の足が腐るから(蹴るの)やめろよー」と言う生徒さえいた。

 

教頭は「心が弱い」と、少女にも非があるかのような発言

 

 次の日、少女は病院で治療を受けた。その後に少女の母、従兄弟の妻(日本人)、少女の3人で学校に向かった。家族の苦情に対し岡和香子教頭は「(少女は)心が弱いから……」と、少女にもまるで非があるような発言をしたそうだ。  筆者の質問に対し、教頭は「弱いなんて言っていない」と否定。何度も追及していくと「そもそも(少女の)母親には一切、会っていない」と答えた。  しかし、間違いなく会っているという家族の証言により、再び「なぜ母親と会っていたのに会っていないと嘘を言ったのか」と質問した。教頭は、今度は「母親と会っていないなんて言っていない」と答えた。何故、証言がこうもコロコロ変わるのだろうか、学校の闇を感じる。  A君の件に限っては、少女は養護教員に事情を訴えたが、それが職員たちに共有することなく終わり、「ただぶつかっただけ」という判断で終わっていた。

 

学校の教員たちは、誰一人として少女の側に立たなかった

 

 暴力事件のショック、そして学校側の不信感から、少女は登校拒否になってしまった。勉強がしたい、それでも学校に行くことは怖くてできない。なぜイジメをした側が、何事もなく毎日、学校に通い、自分は行くことができないのか? 少女の苦しみは募るばかりだった。  また、この問題に関係ないPTAや「通訳」と称したほかのクルド人までが家に入り込んできた。その誰もが加害者側をかばう無神経さに、少女の嫌悪感は増す一方だった。  支援者たちは、学校に何度も卒業式までの解決と、部外者の介入の停止を求めたが、学校の教員たちは誰一人として少女の気持ちを考えて行動するものはいなかった。たまに担任が卒業式の説明に来たが、まるで少女のせいで問題が解決しないとでも言うような態度に、更に傷つけられた。学校に少女を本気で呼び戻そうとする教員はいないようだった。  教科書を取りに行くため、久しぶりに学校に顔を出せば、隣のクラスの子供にまで陰口を言われる始末だった。状況は良くならないどころか、目に見えて悪化の一途を辿り続ける。  そんな少女も、どうしても卒業式だけは参加したかった。1年から、辛い事があってもずっと頑張ってきた。自分がこの国で生きるために、家族の為に、そして自分の夢を叶えるために。この決心にいったい、どれだけ勇気が必要だっただろうか。決して簡単なことではない。

 

勇気をふりしぼって参加した卒業式で、再びイジメが……

 
緊張の面持ちで卒業式に向かう少女

緊張の面持ちで卒業式に向かう少女

 いよいよ卒業式。少女は母親と、心配で付き添いに来た支援者とともに学校へ向かった。他の生徒と違い、少女1人だけ図工室に通され、式開始まで待たされた。図工室には少女が学校に残していた勉強道具一式がまとめられて置いてあった。こんなやり方しか思いつかなかったのだろうか、学校側の対応に対して疑問がよぎる。  いよいよ式が始まるので日本語教師が少女を迎えにきた。不安がる少女に 「私がついているから大丈夫」 と何度も繰り返す。それに対し筆者ら支援者は 「どうか彼女をお願いします!」 と何度も頭を下げた。  別の入り口を案内され体育館へと支援者たちは入った。そこは、やはり何か異様で特殊な雰囲気が感じられた。ネットに出ている支援者の顔写真を、まるで卒業式をぶち壊す指名手配者のようにスマホで確認している保護者たち。ジロジロとしつこいほどに好奇の目で見てくる、卒業生の姉らしき人物たち。この薄気味悪い雰囲気は終わりまで続いた。  ただひたすら「何ごともありませんように」という願いもむなしく、再び事件は起きてしまった。生徒たちが体育館へ向かう途中、1人の男児が少女の容姿と服装を大声でバカにしたのだ。最後までこの仕打ちはいったい何なのだろうか。図工室に戻った少女は母親の腕にしがみつき、泣き続けた。

 

「私は中立」と言いながら、加害者の側に立つ校長

 

 支援者は日本語教師に事情の説明を求めると男児は少女に何か言っていたが、ぼそぼそと言っていたので何を言っていたのかわからない」と答えた。しかし教師は「私がついているから大丈夫」と言っていたのだ。この無責任ぶりはいったいなんなのだろうか。  校長を呼び、ただちに男児に謝ってもらうよう求めた。しかし「全員の写真撮影が先だ。順番が崩れる」と、少女の件を後回しにした。「なぜ、被害者の側に立ってくれないのか」という支援者に対し「私は中立です」と校長はきっぱり答えた。  その後、校長が少女と母親に「男児とその母親が校長室へ待っているので、そこで話し合ってください」と言ってきた。  校長室で両者が顔を合わせても当然「言った」「言わない」という争いとなる。それを校長は仲裁に入る訳でもなく、少女に「(男児は)君のことを言ったのではないんだよ」男児の味方をした。

 

「卒業式だから……終わりだから、もういいです」

 

 男児はなぜか話し合いの場で泣いていて、少女に「お前のせいだ、殺すぞ」と言ったり、机を蹴ったりする場面もあった。それでも校長は男児を叱ることもなく「もう卒業式なんだからさ、どうしたいの?」と、少女に何度も詰め寄った。  相手の母親は「そっちのせいで卒業式を台なしにされた」と怒りをぶつけてきた。この場の雰囲気に耐えられなくなった少女は 「卒業式だから……終わりだから、もういいです」  と言わざるを得なくなり、泣きながら学校を飛び出した。そこへ声をかける先生は一人もいなかった。せっかく勇気をだして卒業式に参加したのに。その夜、少女は37.8℃の熱をだしてしまった。

 

少女に“お守り”と持たせておいた小型カメラにイジメの証拠が

 

 後日、川口市教育委員会に支援者が電話したところ、校長から卒業式の件は「少女の勘違い」という報告があったというのだ。少女は校長たちの圧力で「もういいです」と言わされたが、男児の言い分についてはまったく認めていない。なぜそこまで少女に対してひどいことができるのか。少女が外国人だからなのだろうか。  しかし、支援者が卒業式の日に「お守り」と称して少女のポケットに小型のカメラを入れていた。その動画を後日、証拠として校長に突きつけた。日本語教師は以前「ぼそぼそと言っていて聞こえなかった」と言っていたが、その動画を確認すると、男児は誰にでも聞こえるような大声で少女の悪口を言っていた。  あるクラスメートからも「先生のそばで、大きな声で言っていた」という証言を得ることもできた。日本語教師もまた、少女を裏切ったことになる。  ここまで記事を読んで、いったいどれだけの大人たちがウソをついたのか、おわかりいただけるだろうか。本来、学校とは子供に「ウソはいけないと」教える存在なのではないのだろうか。どれだけ多くの教師をはじめ大人たちが、少女をよってたかって傷つけたのか。  少女の件は、まだ何ひとつとして解決していない。被害者の声を黙殺するこの学校のやり方を見過ごしては、地獄を味わう子供は後を絶たなくなる。