いじめ防止訴える１分動画で最優秀賞

山口市の高校に通う生徒が制作したいじめ防止を啓発する１分間の動画が、全国コンクールで最優秀賞に輝いた。いじめを見ても当事者の気持ちに立てなかった経験をもとに問題意識を抱き、「同年代の中学生や高校生にぜひ見て考えてほしい」と

の思いを込めた作品だ。

　動画を制作したのは、野田学園高校２年の河尻日菜さん（１６）。今年で８回目の「Ｏｎｅ　Ｍｉｎｕｔｅ　Ｖｉｄｅｏコンテスト」は、小学生から専門学校生が決められたテーマに沿って１分間の動画をつくって応募し、メッセージ性や視点などを競う全国大会だ。今回は「ａｇａｉｎ」（もう一度）がテーマで、全国から

１９０点が集まった。

　河尻さんの作品は、冒頭で学校の教室が映し出される。続いて「何度も何度も、幾度となくあなたはその光景を目の当たりにする」「それはあなたの隣かもしれないし、双眼鏡を逆からのぞいたような遠いところかもしれない」という語りや字幕が、教室の映像やうつむく生徒のイラストと交互に流れ、身の回りのいじめについ

て重ねて問いかけていく構成だ。