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「パワハラの加害者」になる人の特徴

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吉本興業の件から、パワハラに注目が集まっていますが、パワハラに限らず「ハラスメント」とは、わかりやすく言えば「大人のいじめ」です。

誰しも、好んでいじめの被害者になりたくはないし、行為者(ハラスメントでは、加害者のことをこう呼びます)も同じです。ハラスメントをしやすいのは、どんな人なのでしょうか。日々、たくさんのパワハラ相談を受けている経験から、パワハラをしてしまう人の特徴についてお伝えしたいと思います。

1.物事を勝ち負けで判断する

何をもって「勝ち負け」を判断するのか、非常に不確かな表現ではありますが、この意識が強く、いつも誰かと比べる感覚を持つと優越感に固執しやすくなります。また、相手をうらやみ卑屈になったり、落ち込んだりすることが多くなります。

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相手との比較で物事をとらえる癖がついていると、相手よりも優位に立ちたいという気持ちが先行し、感情的になってしまいがちになるのです。

誰かに勝ちたいという思いで努力をするのは、すばらしいことですが、体裁だけ整えるような勝ち方では、実態が伴わずにかえって自己嫌悪に陥る可能性があります。また、負けたと感じることで悔しい思いばかりをしていると、「どうせ自分なんて」という自己否定や、「自分を認めない他人が悪い」という他責に陥りやすくなります。

さらに、態度が傲慢になる傾向もあります。組織などでは、個人の能力や人格ではなく、役付きや経験期間で上下関係が明確になる部分があり、職位が上、先に入った先輩というだけで優越感を得られる場合があります。

その優越感が、自分中心に物事を考え、自分の主張を通そうとし、相手をコントロールすることにつながっていきます。これが、ハラスメントの根源の1つで、思いどおりに動かない相手に対して、力でねじ伏せようとする行動や言動に至るきっかけになるのです。

言うとおりにしなければ仕事を与えないといった具合に、相手の不利益をちらつかせたり、業務量など必要以上に負担をかけることをはじめ、人間関係の切り離し(情報を与えない、無視)などで孤立させる場合もあります。

自分の優位性を示すために、相手の「人格」や「思い」を徹底的に押さえつけるような方向に向かいやすくなります。

ですから、パワハラのターゲットは、仕事の手際が悪く、思うように動いてくれなかったり、要求を実現化できない部下にいきがちですが、反対に、自分の優位性を脅かす優秀な部下もターゲットになります。

勝つことを意識しているということは、負けることに敏感ということです。会議のときにすばらしいプレゼンをしたり、正確な資料を手早くまとめてきたなど、自分よりも能力の高さを見せつけられると脅威を感じ、押さえつけようとするのです。

2.「べき論」を強く持っている

自分の意思を確立していることはよいことではあるのですが「仕事にはこのように向き合うべき」といったような、「○○すべき」「こうあるべき」といった価値観は、自分も相手も窮屈にさせてしまいます。

この意識が強ければ強いほど、意図していないことに対しての反発や怒りは大きくなり、ハラスメントにつながりやすくなります。

私の実施する研修の中で、電車の中での許せない行動リストにチェックを入れてもらい、グループでディスカッションしてもらうというワークがあるのですが、各自許せない順位をつけてもらうと面白いほど意見は割れます。

例えば、子どもが騒いでいるのにスマホに夢中な親、乗降口をふさぐように立っている人、混んでいるのに手荷物を座席に置いている人、などさまざまな項目があり、選ぶ際に各々の「べき論」が影響します。

そこで自分の価値観や物事への見方を認識するといった意図があるのですが、その後のディスカッションでほかの人の「なぜそれを選んだのか」を聞くと、今まで絶対と思っていた認識が変わったり、多様性が認められるようになったりするのです。

自分の中での譲れない部分はあってもよいと思うのですが、気づかないうちに独りよがりになったり、偏ったりしていることもあります。こだわりが強すぎると自分も苦しくなりますし、相手にそれを求めるとハラスメントに発展することもあるので、柔軟性を身に付けることが大切です。

自分はハラスメントなんてしていないという人ほど、自覚をしていない場合があります。実際、たった1人の該当者のためにパワハラ研修をしたいと依頼を受けたにもかかわらず、研修当日、当人がいなかったなんてことは少なくないのです。

ひどい暴言を吐いていないから、手を出すなどの暴力はしてはいないからパワハラはしていないと思っている方がいたら、ご自身の思考傾向を、今一度振り返っていただく機会をもっていただきたいと思います。

自分を理解しようとする人は、他人のことも理解しようとしますし、自分を大切にすることは、周りの人を大切にすることにつながります。お互い思いやりをもって、わかり合える関係性を創っていけますように。