「時短勤務をいじめで妨害された」

新型コロナで退職を決めた人々のエピソードを紹介する

長年働いていれば、誰しもに「会社を辞めたい」と考えた瞬間があるだろう。しかし、転職はそう簡単にできるものではない。退職したくても、行動に移すのをためらう人はとても多いだろう。

だが、新型コロナウイルスが退職の背中を押すきっかけになった人もいるようだ。キャリコネニュース読者の40代女性は「職場に感染者が出たが、周知方法に問題があった。派遣社員だけ在宅勤務を認めない。もともと不満はあったが、ついに愛想が尽きた」と不満を綴る。

今回は、新型コロナがきっかけで退職に踏み切った人々の声を紹介する。（文：林加奈）

「現場の無自覚と悪意が恐ろしい」

大阪府の40代女性は「もともといじめにあっていた」という。

「会社や所内でも何ら対応してくれなかったが、諸々の事情があり『転職先が見つかったら……』となんとか踏ん張っていました」

女性は”命を守るため”に時差・時短勤務をしていたというが、それすらもいじめで妨害されることが多々あった。「現場の無自覚と悪意が恐ろしい」と恐怖を綴っている。

都内で働く40代女性は「コロナが原因で退職を決めたわけではない」とした上で、社内の実情を次のように語る。

「在宅により社員のポテンシャルがわかり、将来への不安を感じるようになった。視野の狭い社員がお荷物になっているのが現状だが、クビにするのは忍びないと、仕事が多い私の部署で複数名の社員の面倒を見てくれないかと言われた」

勤務先では、コロナが本格的に流行し始めた頃にテレワークの準備をスタート。女性は、面倒を見ている社員の仕事をチェックしたり、仕事を教えたりすることも増え、想像を絶する忙しさになったという。「あまりの遅い反応に不安が大きい。すぐではないが、以前にもまして転職を考えるようになった」と綴っている。