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息子が「いじめの加害者」に?そしてママ達とのトラブルへ発展していく経

子どもが産まれ成長を願うとともに、さまざまな心配事も頭をよぎります。健康に育ってくれるだろうか、笑顔が多く幸せな毎日を送れますように…そのような心配は子を持つ親としては当然かもしれません。

そんな心配事の中に「人間関係」もあります。筆者の子どもも成長して同年代の子ども同士で集団生活をするようになって、「我が子はいじめられないだろうか」という心配が頭をよぎりました。その時はあくまで「いじめられる側」の心配であって「いじめる側」ではなかったのですが…。まさか「いじめる側」の親としての対応を求められる日が来るなんて、思っていなかったのです。

今回は、自分の子どもが「いじめる側」の人間、いじめの加害者となった時、その様子とその後の状況について、お話しします。

よくある「子どものケンカ」だと思っていた

長男が小学5年生の時でした。19時近くに担任の先生から、筆者の携帯あてに電話がかかってきたのです。「こんな時間にわざわざ電話がくるなんて、よっぽど大変なことがあったに違いない」そう思った筆者は、少し緊張しながらその電話を受けました。

電話を受け先生のお話を聞くと、長男が下校時に1学年下の男の子とケンカをしたという内容でした。ただお互いにケガもなく、子ども同士で仲直りをしていると言います。「子ども同士で解決したなら良かったです」と答えた筆者に対し、先生は「ええ、そうなんですが…」と若干歯切れが悪い返答でした。

その相手が誰であったかを伺うと、同じスポーツクラブに所属する仲が良いT君でした。電話の後、ちょうどクラブの練習のお迎えがあり、そこで相手のT君のお母さんと顔を合わせました。長男を連れて声をかけたところ、T君のお母さんは「1学年上でお兄さんなのに」と言いながらも「これからも仲良くしてね」と長男に声をかけてくれたのです。

筆者自身、この件はこれで解決したものと思っていたのですが…そこから長男と筆者は「いじめの加害者とその親」として攻撃を受けることになるのでした。

クラブチームにも連絡が…

その翌日から、T君は腕にサポーターをして学校やクラブに出てくるようになりました。そして例のケンカ事件から1週間ほどたったある日、クラブチームの保護者会の会長から筆者に電話がかかってきたのです。「何だろう?」と思って電話に出ると、会長は「片方だけの話を聞いてもなんだから」と言いながら、今回の電話の趣旨を話してくれました。

その内容は、T君がケガをしたという報告がクラブにあったが、原因が筆者の長男であるということ。そして、T君のママが長男は元々乱暴でいじめっ子であり、今回の件からもクラブ退部を求めてきている…というのでした。

突然のことに、筆者は頭が真っ白になりました。それでもなんとか、先週の状況と先生から伺った時の話をすべて伝えました。そうすると、会長は「学校のことはクラブ内の活動とは別」ということと、長男はすでにそのクラブチームに5年間通っていて、今までトラブルらしいトラブルもないため、T君ママの主張をすべて鵜呑みにすることはできないということでした。「しばらく様子を見させてほしい」と言われ、この電話は終わったのです。

しかし、T君ママの攻撃はまだまだその後も続いたのでした。

上級生のボスママを味方につけて攻撃を…

筆者はT君の件が気になりながらも、クラブ活動を継続していました。長男とT君は学年は違えど、クラブ内では一緒にプレーすることが多く、そこで見ている限りでは特にお互い問題なく仲良くやっているように見えました。

T君は相変わらずサポーターをしていましたが、クラブ活動には参加していました。

そんな中、筆者はクラブ役員の中でもボス的存在の上級生ママから突然呼び出されたのです。

「我が子が可愛いのはどこの家でも同じだと思うけど、甘やかすのは違うんじゃない?」

突然そう言われ、筆者は何の話かすぐには理解することができませんでした。その上級生ママの話を聞いていくと「長男がT君をいじめている。ケガまでさせた」という例の件だということが分かりました。

筆者:いえ、私は学校で起こったことを先生から伺った限りでは、ケンカの原因はどちらが悪いということで

はなく、子ども同士で仲直りもしたと聞いていたのですが

上級生ママ:それが甘やかしてるっていうことが、分からないの?!自分の子が良ければそれでいいの?!

そんなやり取りばかりで話は進まず、筆者が一方的に責められる状況が続きました。その後、クラブ活動が終わりの時間を迎えたことで上級生ママは我が子のところへ向かい、とりあえずこの場は終わりました。

…終わりましたが、以降、役員を通じて試合の場所や集合時間の連絡があるはずが、筆者のところには連絡が回ってこないなどの嫌がらせを受けるようになったのです。

そして、この上級生ママとT君ママは、クラブ内で長男がいかに「いじめの加害者で悪い子であるか」という話を広めていったのでした。実はT君ママと上級生ママは職場が同じという繋がりがあったのです。

幸いにも、話を鵜呑みにせずいつも通りに接してくれるママさん達がいてくれたおかげで、子ども達に大きな影響はなく、なんとかクラブ活動を継続することができました。

それでも少人数とはいえ、筆者を敬遠するママさんや露骨に悪意を向けられることもありました。「気にしないように…」と思いながらも、筆者の心身は確実にすり減っていくように感じていました。情緒不安定で突然涙が出てきたり、クラブの送迎は憂鬱で仕方なく、ともかく人を避けるように過ごすようになってしまいました。

先生の「子ども達がいいなら、いいんじゃないですか?」に救われる

とうとうクラブとはまったく関係のないママ友から「こういう話を聞いたんだけど…」と言われるようになり、このままではいけないと思った筆者は、学校に出向き先生に相談しました。

「電話ではお互いにケガもなく、原因もどちらにあるものではないと伺っていましたが、T君はその時のケンカが原因でケガをしたと聞いています。そのケガが本当ならキチンと相手のお宅に伺って謝罪をしないといけないと思っていますので、確認していただくことはできないでしょうか?」

当時、筆者からT君ママにメールを送っても返事は貰えず、電話をかけても呼び出し音がなるだけで受けてくれることはありませんでした。クラブの練習や試合で顔を合わせても目を逸らされてしまうため、こちらから何かアクションを起こすことは大変難しい状況でした。そのため、先生を通じて尋ねようとしました。また、学校での長男とT君の様子についても聞いてみたいというのもありました。

T君の担任の先生も来てくれお話を伺ったところ「T君のサポーターは、T君もよく分からないそうです…」という、驚きの証言を聞くことになりました。

先生もT君がサポーターをしていることが気になり「どうしたの?」と本人に尋ねたことがあったそうです。その時T君は「何ともないけど、着けてなさいって言われてる」と答えたと言います。そして、確かに病院には1度行ったがそれ以降の通院はしていないこと、暑いから学校ではたまにサポーターを外していることを聞いたのでした。

その時、筆者はなんと反応して良いのか分からず固まっていると、長男の担任の先生が「お母さん、私達からみても子ども同士は仲良くやっています。いいんじゃないでしょうか…それで、いいんじゃないですか?」と言われました。筆者には「はい」と答えることしかできませんでした。

きっと先生から見れば、保護者が事を大きくして騒ぎ立てているように見えたのでしょう。そんないざこざに子どもを巻き込むことは、筆者自身不本意でした。そのため『先生や信頼できる人が分かってくれているなら良い』という気持ちで、それ以上深入りすることは止めようと思ったのでした。

その後

それから約半年後、長男にはとくに何事もなく、また上級生ママからの攻撃も和らいできた頃、筆者達は県外へ引っ越すことになったのです。

T君ママの無視と誹謗中傷の拡散は変わりませんでしたが、過剰反応をしないように努めて過ごしました。上級生ママの攻撃が和らいだ原因はハッキリとは分かりませんが、たぶん、息子さんの中学受験が終わったことで精神的に余裕ができたのかも…と思いました。

クラブチームを辞める時、ある保護者から「T君ママから話は聞いていたけど。私にはどっちが正しいとはジャッジできなかった。ただ、黙ってみていることしかできなかったことは心苦しかった。これからのあなた達を応援している」と声をかけてもらったのです。

そう言われたことで正直、複雑な心境も感じましたが、少し救われた気持ちがあったことも事実です。最後に嫌な感情だけでクラブを去ることにならず、良かったと思っています。

まとめ

子どもがいじめの加害者として扱われた、筆者の実体験を紹介しました。いじめの加害者…と言っても、子ども同士というよりは保護者間のいじめに発展している、なんとも後味悪い内容だったと思います。

この件は、筆者の中でもしばらくトラウマとなり、引っ越し後新しい土地に移り住んでからも必要以上に人と関わることが怖くなってしまったのでした。当時、もっとも恐れていたのは子どもへの影響でした。それをなんとか回避するために必死でしたが、筆者の心は少しづつ死んでいったと思います。

もしかしたら、T君ママである彼女にとっては、その言動は正義であり、我が子を守るための方法だったのかもしれません。ですがそれが他人を傷つけていい理由になるのか、その行為は本当に我が子に胸を張れることなのか…いまだに疑問に感じずにはいられないのです。

自分の正義を振りかざすことで他人を深く傷つけないように、自分の心にも刻み付けなければいけないと思っています。