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脳性まひのバイオリニスト障害やいじめ乗り越え演奏

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被災した木で作られた「津波バイオリン」を手に話す式町さん=小田原市

 

脳性まひと闘いながら活動を続ける小田原市在住のバイオリニスト式町水晶(みずき)さん(24)が四日、市立城山中学校で講演し、障害やいじめを乗り越えた体験を語った。東日本大震災で被災した木で作られた「津波バイオリン」の演奏も披露。「僕はできなかったけれど、友だちと笑い合える時間、友人と一緒に夢を語り合える絆がすごく大事」と訴えた。(西岡聖雄)
 講演は三密回避のため三回に分けて実施。小学六年の時のいじめや自分の殻に閉じこもった中学時代の心境を明かした。「障害はとてもすてきな一つの個性なのに『弱者』と言われて悔しく、自分から友人を遠ざけ、孤独に勉強や筋トレをしていた」と話した。
 とんがった考えが変わったきっかけは中学三年の時に慰問演奏で訪れた東日本大震災の被災地での体験。目の病気もあり、失明のリスクを一生背負う式町さんは演奏後、男児から「目も見えなくなるかもと聞いたけど、大丈夫?」と気遣われた。うれしくも「自分が家族や家を失った時、他人を思いやれるだろうか」と恥ずかしくなったという。
 講演後、生徒たちは「楽しそうに演奏している姿を見て強くひきつけられた。障害を乗り越え頑張る姿に元気をもらった人がたくさんいると思う」「学校生活の一瞬一瞬を大事にしたいと思った」と感想を話した。式町さんも「話を聞いてもらい、自分が勇気づけられた」と喜んでいた。
 城山中は公立では珍しく、音楽の授業でバイオリンを使い、生徒は卒業までにクラシックの名曲を演奏できるようになる。音楽担当の横山藍乃教諭(29)は「ほとんどの生徒は初心者だが、やればできることを体感する。式町さんの話と生演奏を聴く生徒の表情は、見たこともないほど輝いていた」と語った。