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川口市立中学校の元男子生徒(18)元生徒側は反論

川口市立中学校の元男子生徒(18)が、いじめで不登校になったのに学校や市教育委員会の対応が不適切だったとして、市に損害賠償を求めた訴訟の第十回口頭弁論が十四日、さいたま地裁であった。当時の市教委職員らの証人尋問があり、職員は元生徒へのいじめを認めた第三者調査委員会の最終報告書について「元生徒の母親が納得せず、最後まで引っ張ってその内容になった」と主張。報告書の信用性を否定する証言で、元生徒側は反論した。 (近藤統義)
 調査委は市教委が設置し、元生徒がサッカー部の練習中に部員から襟首を引っ張られて倒されるなど七件のいじめがあったと認定。二〇一八年三月に最終報告書を公表した。
 証言した職員は当時、指導主事で調査委の事務局を担当。母親から何度も指摘を受けて最終報告書が中間報告から「違う内容に変わった」と述べた。これに対し、母親の森田志歩さんは尋問で「報告書は一回しか見せられていない」と否定した。
 また当時の学校からの報告の有無や市教委の認識を問われると、職員は「記憶にない」「(自分は)市教委としての判断をする立場ではない」と繰り返し述べた。
 元生徒の代理人弁護士は閉廷後の会見で、報告書を巡る職員の証言について、真偽とは別に「公平中立である前提の事務局が後になって当時知り得たことを暴露すれば、調査が立ち行かなくなる。制度の根幹を揺るがす問題だ」と市側の姿勢を批判した。
 この日は当時のサッカー部の顧問教諭の証人尋問もあった。教諭は元生徒が部員から受けた行為は把握していたが、母親が「大丈夫」とか「解決した」と話していたなどとして、いじめ防止対策推進法に基づいて元生徒に対応したことはなかったと説明。いじめを巡っては「大丈夫」という言葉の裏に問題が隠されている事例もあり、その認識を問われると「聞いたことがない」とした。
 教諭は元生徒の頭をたたき、耳を引っ張るなどの体罰を加えたとして、市教委から文書訓告処分を受けている。教諭は法廷でその場面を再現し、強い力は込めていなかったと主張。「元生徒はニコニコしていた」として本人から体罰の訴えはなく、関係は良好だったとした。
 これに対し森田さんは「痛そうな顔をするともっとやられるので、嫌な顔はできなかった」と反論した。