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ソーシャルメディア依存症が「ネットいじめ」と関連

10代の青少年を対象とした調査により、SNSの使用がやめられない「ソーシャルメディア依存症」の状態にある若者はネットいじめに関与することが高いことが判明したとの研究結果が発表されました。この結果から、専門家は「何かが起きる前にソーシャルメディア依存症への対処をすることが、ネットいじめを防ぐ上で重要」と訴えています。

 

インターネットやSNSの普及に伴い、ネットいじめの問題が多く報告されるようになっていることから、アメリカ・ジョージア大学で依存症やカウンセリングについて研究しているアマンダ・ジョルダーノ氏らの研究チームは、アメリカの青少年を対象とした調査を実施しました。

調査は、13~19歳の青少年428人を対象としたもの。428人のうち214人(50%)が女性で、210人(49.1%)が男性、4人(0.9%)がその他と回答しました。研究チームが、対象者らのインターネット利用実態とネットいじめの関係を分析した結果、「インターネットの利用時間が長い若者ほどネットいじめを行う危険性が高い」ことが判明しました。対象者の平均的なインターネット利用時間は1日7時間を超えており、最長で1日12時間以上利用しているケースもあったとのこと。


調査により浮かび上がったネットいじめには、個人攻撃・嫌がらせ・差別的行為・中傷的な情報の拡散・なりすまし・個人情報の拡散・コミュニティからの社会的排除・ネットストーカーなど、さまざまな形態が見られました。

ジョルダーノ氏はこの結果について、「匿名で報復を受けないのをいいことに、オンラインでネットいじめをする人がいます。ネットいじめの恐ろしいところは、普通のいじめとは違っていじめた結果が目に見えないので、自分のいじめがいかに人を傷つけているかを知り、改心するチャンスがないところにあります」と話しました。

また、1日の半分近くをインターネットやSNSに費やしてしまう原因については、「ソーシャルメディアを利用していないときもそれを渇望し、悪影響があることが分かっていてもソーシャルメディアを使ってしまう『ソーシャルメディア依存症』の状況にあると言えます。これにより、子どもたちは夜更かしが原因で日中に疲れ果ててしまい学校の成績が下がったり、家族と衝突したり、後悔するようなふるまいをネット上でしてしまったりということを経験しますが、それでもソーシャルメディアを使い続けてしまうのです」と説明しました。


調査では、「ソーシャルメディア依存症の傾向が高いこと」や、「インターネットの利用時間が長いこと」のほかに、「男性である」ということも、ネットいじめへの関与を予測する因子だったことが分かっています。これは、攻撃的な行動は男性が主体になっていることが多いという過去の研究結果とも一致しているそうです。

こうした知見から、ジョルダーノ氏は教育現場にいる教育者らに対し「スクールカウンセラーや臨床医がいじめを目の当たりにした時は、いじめだけでなくソーシャルメディアとの関係も調べて、ソーシャルメディア依存症に対処していく必要があると思います。また、ゲームやソーシャルメディアが依存症を招くということをよく啓発し、子どもたちへの教育を通じてソーシャルメディア依存症を防ぐことが、ネットいじめを未然に防止する上で重要になってくるでしょう」と助言しました。