韓国 高校1年生の極端な選択…「いじめと教師の無関心が原因」

韓国クァンジュ（光州）の高校1年生がメモを残し自ら命を絶った事件と関連し、徹底した調査と真相究明を求める青瓦台（チョンワデ、大統領府）国民請願が上げられた。

死亡したA君（17）の両親は、今月5日に青瓦台の国民請願掲示板に「17歳の花盛りに死を選ぶことしかできなかった息子の悔しさを晴らしてほしい」という題名の請願を掲載した。 A君の両親は、「学校側は息子の死亡直後、校内暴力と関係はないと主張したが、友人の証言によると明白なサイバー暴力と集団いじめ、教師の無関心が複合的に作用した事件」と主張した。 A君の両親は、「特に胸が痛む事実は、事件の2週間前の自傷行為だ。この事実を知った先輩が教師に、息子をはじめとし自傷を試みる生徒がいると知らせたにもかかわらず、息子の担任教師はもちろん、両親である私たちにもその事実が伝えられなかった」と指摘した。 続いて、「自傷の事実を担任教師または両親にだけでも伝えてくれていたら、もしくは1日前に担任教師が相談後に両親と1回でも電話をしていたら、息子は天国ではなくわれわれの側にいただろう」とつづった。 A君の両親は、「この事件の根本的な原因は、人間関係から発生する甚だしい葛藤を放置する校内文化と、それに積極的に対処しない学校の不作為だ。徹底した調査と真相究明で息子の悔しさを必ず晴らしてほしい」と求めた。 この請願には現在、約1万6000人が事前同意し、まもなく一般に公開される予定だ。 光州・クァンサン（光山）警察署によると、先月29日午前11時19分ごろ、光州・光山区の山でA君が死亡した状態で発見された。警察はA君の体に外傷がないなど、事件性はないと判断し、自殺と推定した。 しかし出棺の前夜にA君の両親は衝撃的な事実を知った。A君の友人の両親が葬儀場を訪れ見せてくれた動画には、A君が友人から暴行を受ける姿が映っていた。 この動画は約1年前に撮影されたものと推定された。B君は周りの友人らに、「（A君が）気絶したら言ってくれ」と言い、A君が気を失うまで首を絞めた。 A君が残した遺書には学業のストレスに関する内容が多かったが、「ひどいいたずらを止めてくれてありがとう」という趣旨の、一部の友人らへの感謝の表現もあった。 遺族はこの動画を含め、警察に校内暴力に関連する証拠を提出し、捜査を依頼した。7日にはこの学校の生徒と教師、関係者を対象に全数調査を実施する計画だ。