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見えない」いじめ、見つけて! 通報アプリ提供!

「いじめられている」「イヤなことをしている人がいる」―。子どもたちがスマートフォンから匿名で困っていることを通報できるアプリが開発された。無料通信アプリ「LINE(ライン)」上での嫌がらせなどで中学生や高校生が自殺したと報じられるケースも相次いでおり、特定のグループでつくる閉じたネット空間にいじめの現場も移行したとみられている。アプリには助けを求めるための選択肢を増やして、子どもたち自らに見えないいじめを通報してもらいたい…という願いが込められている。

 

 かつてはいわゆる「学校裏サイト」や短文投稿サイト「ツイッター」など、誰もが投稿したり閲覧したりできるインターネット空間で子どもたちが“発言”していたことから、学校などがいじめなどの問題を把握しやすかった。いじめの“温床”として学校や依頼を受けた専門業者などがネットパトロールに乗り出したことなどもあり、学校裏サイトは徐々に衰退した。新たにコミュニケーションの手段として、ここ数年はLINE(ライン)などの無料通信アプリが普及した。特定の友人同士でグループを作ってメッセージのやりとりが行えるのもLINEの特徴の一つだが、簡単にグループが作れることなどから、それまでのソーシャルネットワークサービス(SNS)とは異なる課題が生じた。


▽閉じられたネット空間にいじめの場が移行


 「(部外者は入れない)閉じられたネット空間にいじめの場が移動したため、学校が把握するのが難しくなっている」とネットパトロールなど学校関係者のサポート事業を行うアディッシュ(東京都品川区)の鈴木慎也さんは言う。同社が11月から試験運用を始めたアプリ「Kids’Sign(キッズサイン)」はスマホなどの端末から匿名でいじめなどのトラブルを通報できる。「心配な人」「イヤなことをしていた人」や状況を記入するようになっており、同社が子どもや保護者からの通報を受け、学校側に伝える仕組みだ。2016年4月から有償で広く提供していく予定だ。


 同社のサービスを使っている立川女子高校(東京都立川市)は、このアプリの試験運用を検討中。「開かれたネット空間でのトラブルは減ってきているが、見えない場所での問題は増えている危険性は若干あると思う」と同校で生徒指導にあたる米木望副教頭は話す。いじめなどの問題を把握するため、生徒を対象にアンケートも毎年行っているが、具体例はアンケートでは上がってこないという。試験運用とはいえ、同校には期待と不安がある。「告げ口の窓口のような受け止め方をされるのではないかと怖い。よいところも悪いところも考えながら使っていき、学校から見えないところを補完していくのに役立たせたい。教員、スクールカウンセラーら学校の中で話せる環境作りが大切だが、それだけでは救いきれない声があると思う」と米木副教頭は感じている。

 




アプリ「STOP it(ストップ イット)」の報告画面

 米国では、「STOP it(ストップ イット)」という同様のアプリが、すでに500校以上の学校で採用されているという。学校のいじめ対策に取り組む「ストップイットジャパン」(東京都港区)が日本に導入する準備を進めている。米国版のアプリを日本仕様に改め、16年4月から有償で学校や教育委員会向けにサービスを提供していく予定。谷山大三郎社長は「いじめはなくせないが、いじめと自殺は切り離せるはず。早期発見と学校関係者の情報共有に役立てたい」と話している。

 

 


▽通報のチャンネル多く


 いじめとネット関係に詳しい千葉大学の藤川大祐教授は「『LINE』は利用者にすべてを任されているシステム。内容を誰も監視していない。いきなりスマホの時代になって、未熟な子どもが使っているからいじめにもつながっている。ネット社会に参画するマナーや態度を身につけさせるのが教育課題」と指摘する。調査からもネットいじめの割合は、スマホの所有率が高い高校生の方が中学生より高くなっているのが現状だ。


 藤川教授は「電話でもネットでも通報できるチャンネルは多いほうがいい。いじめられている側が、何もせずに我慢していても相手がエスカレートするだけ。早いうちにじたばたして、困っていることを誰かに伝える。1人の先生に伝えて解決しないなら、ほかの先生のところや保健室に行ってもいい。からかいや無視など、このままでは(いじめにつながり)まずいのではないかというところで、教師も生徒も食い止めていくことが大事」と話している。

 

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