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遺族手記! 教訓にしてほしい!

f:id:ryoushinn11:20160114093659p:plain 亡くなった 篠原真矢くん

学校でのいじめや部活動中の事故で我が子を失った21の被害者家族の手記を収めた文集「問わずにいられない 学校事故・事件の現場より」が自費出版された。5年前に中学3年だった次男を自殺で失った篠原真紀さん(49)川崎市麻生区在住も手記を寄せ、「学校や教育関係の人達に読んでほしい」という思いを形にした。

 

2016年6月、川崎市立中学3年だった次男の真矢さん当時(14)は「友達のことも護(まも)れなかった」とする遺書を残し、自宅トイレで命を絶った。親友がいじめられているのを止めに入った後に標的になり、殴られたり下着を脱がされたりする被害に遭っていた。

 

真紀さんは手記で、我が子の死を社会として教訓にするためにも「現実を知ることの大大切さ」を冷静な筆致でつづった。真矢さんが亡くなった後に市教育委員会の指導主事2人が真相を解明すべく、真矢さんの友人らと時に泣きながら聞き取り調査に当たったことなども振り返った。真矢さんの親友と深く関わり、後悔と自責の念に苦しんでいるのを知ったことにも触れた。

 

真紀さんは「他の手記を読めばわかるが、私達のケースは関係する人達が前を向いて事実解明に取り組んだ恵まれたケース。他の家族は学校の不誠実な対応に悔しい思いをしている人も多い」と話す。

 

手記でも繰り返し強調した。

 

(真実を受け止める事は本当に辛く苦しい。しかし、次の命を守るために事実を知り、その教訓を生かさなければ、真の再発防止策は生まれません)

 

『 困っている人を助ける・人の役に立ち優しくする 』それだけを目標に生きてきた…と遺書に記した息子の遺志を継ぎ、真紀さんは夫の宏明さん(51)とともにいじめ問題の講演で全国を回る。手記の最後をこう結んでいる。

 

この世に絶望し、泣きながら自らの命を絶った子供達に…

またあの世界に生まれてもらいたい

と思ってもらえるような世界を作る事。

それこそが私達残された者、全てに託された「責務」ではないか。

 

問わずにはいられない  ― 学校事故・事件の現場から 

■著者
21の被害者家族 著 田原圭子 編
■出版社

この本は、傷つけられた子どもと親との合作です。私たちに多くのことを伝えてくれています。そのとき子は、親は、どんな思いを抱くのか。被害をどのように受け入れ、どう戦えばよいのか。刻々と変わる思いと、時間を経ても変わらぬ思い。専門家たちでさえ知らない、たくさんの教訓や知恵があります。あふれる愛と深い哀しみがあります。
私は、事故事件情報は当事者だけのものではないと思っています。よりよい明日を築くための私たち社会の財産です。事故事件はどれ一つ同じものはありません。一方で、多くの共通点もあります。もし最初の事故事件から私たちがきちんと教訓を学び取っていたら、次の被害は防げたのではないでしょうか。同じように、このことをしっかりと後世に伝えなければ、同じことが繰り返されるでしょう。
加害者になってしまう前に、被害者になってしまう前に、子を失う前に、広く多くの人たちに読んでほしいと思います。また、不幸にして被害にあった人たちにとっても、生きていくうえでの道しるべとなるでしょう。
最後に、この本の執筆者一人ひとりに、感謝と敬意と哀悼の意を表したいと思います。
NPO法人ジェントルハートプロジェクト理事
教育評論家武田さち子

 

遺族手記は、アマゾンで購入できます。

「 問わずにはいられない 」

問い合わせは、「あうん社」0795(70)3232

価格 1200円(254ページ)