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父親「いじめ これで終わりに」…浜松中2自殺和解

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浜松市立中学2年の男子生徒(当時13歳)が2012年6月、いじめを受けて自殺した問題を巡る損害賠償請求訴訟で、両親と、市、同級生ら11人との和解が成立した25日、父親は訴訟を振り返り、「どんな結論が出てもすっきりするわけではない。(息子に)ありのままの報告をしたい」と思いを語った。市には同じ悲しみを繰り返さないためのいじめ対策の取り組みが求められる。(平山雄大)

 25日午前、和解成立後に原告側代理人と亡くなった生徒の父親が記者会見した。

 代理人によると、和解条項には、前文が設けられ、「男子生徒は12年2月以降、塾や部活動、学級で被告の同級生らを含む複数の生徒からいじめ行為を受け、それらが重なり、自ら死を選ぶ事態に至ったと捉えている」と明記された。

 その上で同級生ら11人と市が解決金として計495万円を支払うことや被告側が男子生徒に対する遺憾の気持ちを示し、市がいじめ防止や再発防止の対策を約束することが盛り込まれた。

 父親は、和解手続きが行われる中、地裁支部の会議室で花井和徳教育長ら市の担当者と同級生の親と同級生の一部から直接謝罪を受けたという。

 和解条項について原告側には、「(全体としては)こちらの要求とはほど遠い内容」と不満があった。ただし、原告側代理人の塩沢忠和弁護士は「同級生らの行為に対する法的責任にかかわらず、今後のいじめ防止のため、同級生らが謝罪と哀悼の気持ちを持ち続けるように裁判所が促してくれたことで、両親が和解受け入れを決めた」と話した。

 生徒の父親は「嫌がらせ行為によって1人の命が失われている。裁判長が同級生らに息子の死を一生背負ってほしいと言ってくれたことが和解を受け入れる気持ちになった」と言い、「いじめはこれで終わりにしたい」と声を詰まらせた。

     ◇

 25日午後には浜松市教委も会見した。

 花井教育長は「学校の対応を含めて指導が十分ではなかった。ご遺族にはつらい思いをさせてしまい、教育委員会や学校に対する不信感を持たせてしまった」と反省の弁を述べた。

 市教委の第三者委員会は12年12月に生徒の死を自殺と判断し、背景にいじめがあったとする報告書をまとめている。この生徒の自殺を受け、浜松市教委では対策に取り組んできた。

 市教委は、12年9月に各校でいじめ対策の推進役を担う教員を置いたほか、12年11月に教職員向けのいじめ対応マニュアルを作成し、市立の小中学校に配布するなど、対策を講じたほか、13年から生徒の亡くなった6月12日を「いのちについて考える日」として、市内の各小中学校で全校集会や講演会などのイベントを実施している。今後もこうした再発防止に向けた取り組みを継続していくという。