群馬県立勢多農林高 高2死亡

群馬県立勢多農林高（前橋市）2年だった伊藤有紀さん（当時17）が2月に死亡し、遺族がいじめ被害を訴えている問題で、県教育委員会は10日、弁護士や精神科医らで構成する第三者委員会で調査することを決めた。4月中に初会合を開く予定。

3月に遺族に報告した高校の調査は、一部でいじめに該当する事案があったとする一方で、常態化は否定した。第三者委は今後、死亡との因果関係などを詳しく調べる。

高校の調査では、今年1月にいじめに当たる事案があったとしたが、有紀さんが容姿を動物に例えられたり、同級生に「死ね」と言われたりしたとの遺族の主張は確認できなかったとした。有紀さんの父親は高校の調査を「不十分」だと批判している。

県教委の笠原寛教育長は「事実関係の検証と再発防止を進めるため、詳細な調査をする必要がある。第三者委の調査に最大限の協力をしていく」とのコメントを出した。

有紀さんは2月1日夜、前橋市の踏切で電車にはねられ死亡。県警は自殺とみている。