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休校明け「学校つらい」に理解を

 新型コロナウイルス感染症に伴う一斉休校が終わり、各地で学校が再開された。元々、長期休み明けは、急な生活の変化に子どもが不安になりやすい時期。今回は感染の懸念や、休校による学習の遅れを取り戻そうと意気込む大人からのプレッシャーも加わり、さらにストレスを抱える可能性もある。専門家は「学校がつらいと思う子どもの心に寄り添って」と呼び掛ける。

◆不眠や食欲不振はSOSサイン

 「夏休みの倍以上ある『超』長期休暇明け。休校中はコロナの感染に恐怖を感じたり、宿題に追われたりと、きちんと休めていない子どももいる」と指摘するのは、不登校経験者を取材するNPO法人「全国不登校新聞社」の石井志昂(しこう)編集長。
 学校再開後、不眠や食欲不振のほか、登校しようとして玄関で動けなくなるといった様子を見せた場合には「子どもからのSOSの兆候として注意が必要。保護者は学習が遅れると焦るかもしれないが、まずは休ませてほしい」と求める。
 石井さんがさらに気をもむのは、せきをしている子をいじめたり、「ソーシャルディスタンス」と称して仲間はずれにしたりするなどの「コロナいじめ」だ。「平時とは異なる状況で子どもにストレスがかかる中、コロナを理由にいじめが行われる状況がある」と話す。
 文部科学省も各地の教育委員会などに通知を出し、学級担任や養護教諭のほか、スクールカウンセラーらが連携し、子どもをケアするよう求めた。また、マスクを着用していなかったり、せきや登校時に発熱があったりする子どもへの偏見や差別が生じないよう注意を促している。

◆生活に変化、ストレスも

 国立成育医療研究センター(東京)は四〜五月、七〜十七歳の子どもを対象にインターネット上で調査を実施。中間まとめによると、「起床や就寝時間に変化があった」と答えたのは小学一〜三年生58%、四〜六年生59%、中学生68%、高校生69%。学校再開後に遅刻や居眠りなど、学校生活に適応するのが難しい子どもが一定数存在する可能性があるという。
 「すぐにイライラする」は、小一〜三年生の35%、四〜六年生の33%、中学生の29%、高校生の26%。「コロナのことを考えると嫌な気持ちになる」は、小一〜三年生の46%、四〜六年生の38%が選択するなど、ストレスを抱えている現状も浮かんだ。
 小児科医で同センター社会医学研究部の半谷まゆみ研究員は「教員や保護者ら身近な大人が子ども一人一人とじっくり向き合ってほしい。本人から訴えがなくても、何か不安を抱えていないか目配りすることが必要だ」と話している。