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中国でも起きた、校内いじめ!「日本の社会背景とほぼそっくり…」

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「いじめ」というと日本国内の事を想起するかもしれない。中国国内のネット上でも、日本はいじめ大国であり、その国民性や社会環境が大きな原因になっているといった類の文章をしばしば見かける。しかし、中国にもいじめは存在する。12月8日には北京市内の小学校で、10歳の児童がクラスメイトにいじめを受けて精神に失調をきたしたと伝えられ、議論を呼んだ。

 中国メディア・中国社会科学網は12月27日、「日本の学校におけるいじめの原因と対策」と題した記事を掲載した。記事は、1980年代ごろから深刻化し社会問題となった日本の校内いじめについて「社会背景が現在の中国と非常に多くの共通点がある」と説明。家庭、学校、社会の3点から、日本のいじめが深刻化した背景を紹介している。

 家庭的な背景としては「核家族が増加し、家庭内の交流が希薄化した」点を挙げた。多くの親がわが子の物的欲求を満たすことで親としての責務を果たしていると考えるようになり、子どもと心を通い合わせることが軽視されたと説明。家庭環境の悪化や偏った教育方式は往々にして子どもを内向的で自制心の低い性格に仕立て上げ、自分より弱い者をいじめる傾向に陥りやすくしたと論じた。

 また、学校については「激しい試験競争、管理主義教育、凝り固まった教師と生徒間の関係」を問題点をして挙げ、これらの要素が子どもに大きなストレスを与えたとしている。そして社会については「物が豊かになり、人間関係が希薄になるにつれて、日本の青少年は傲慢で自分勝手になっていった」と説明。このほか、マンガ・アニメ、ゲーム、インターネット、テレビ、映画などが宣揚する暴力文化が青少年の心身の健康に直接的な影響を与えたと伝えた。

 そのうえで、日本が「いじめ防止対策推進法」の制定に見られる法律法規の整備、上は政府から下は地方自治体の教育委員会そして学校まで連動した体制づくり、政府による専門予算の増加といった措置を講じていじめの撲滅に取り組んでいることを紹介。「日本の措置は日々悪化するいじめの状況を根本から改善するに至っていないが、その積極的な対応や経験は参考するに値する」とし、いじめに対する早急な法整備を行うとともに、家庭、学校、社会が協力する意識や体制を構築する必要があると論じている。

 記事が論じた、日本における深刻ないじめが発生した背景を見ると、まさに現代の中国にピッタリと当てはまっているようである。特に均質化が求められ、出る杭は打たれる傾向にある日本では学校内や職場内、コミュニティにおけるいじめの減少が目立ちがちではあるが、決して日本だけの問題ではないのである。今後、両国に共通する社会問題として、教育界や社会などで盛んに交流が行われ、校内いじめの撲滅に向けた動きが加速することを願いたい。