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モニカ・ルインスキーがネットいじめ防止を訴える/Abate(~を弱める)

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ほとんどの人は、モニカ・ルインスキーという名前を聞くと、昔のゴシップニュースに登場した国際的な有名人として認識するだろう。1998年に、彼女がホワイトハウスインターンをしていた際のビル・クリントン大統領との不倫が明らかになり、大きなスキャンダルになった。その後、彼女は公の場から姿を消している。事件から17年を経た今、ルインスキー氏はこのTED Talkにより、再び社会活動に参加することになった。

 きっかけは、1998年以降、自分が経験したように公の場であるインターネット上で辱めを受け、苦労している人が多くいるのを知るようになったこと。ルインスキー氏は自分こそ、ネットいじめに関する意識を高め、皆がもっと思いやりを持つよう働きかけられる立場にいると感じたのだ。その決意を知らしめるため、TED Talkで再デビューを図ったともいえる。彼女のメッセージは、インターネットで発言をする時は、人に恥をかかせようとするのではなく、もっと思いやりを持とうというもの。モニカ・ルインスキーの名前を聞くと「あの腰の軽い女」と思う人も多いかもしれないが、彼女のメッセージもプレゼンテーションもとても説得力がある。軽視せず、耳を傾けてみる価値はありそうだ。

キーフレーズ解説

Abate
~を弱める

(動画19:33より)

 ルインスキー氏はこのTED Talk で、abateを他動詞として使っています。その意味は、何かの勢いをなくすこと、あるいは何かの影響力を弱めること。ルインスキー氏によると、思いやりを持った発言をすれば、インターネット上にあふれるマイナス思考をabateできるそうです。

 典型的な使用例を紹介します:

●The wall is designed to abate noise from the highway.
(その壁は高速道路の騒音を抑えるように設計されています)

●His apology did not abate her anger.
(彼の謝罪をもってしても彼女の怒りは収まりませんでした)

 Abateは自動詞として使われることもあります。その場合は「(量・程度・圧力など)が減少することや弱まること」を意味します。その例を紹介します:

●Once the storm abates they will re-open the airport.
(嵐が収まれば空港は再開されます)

●After she took the aspirin her headache abated.
アスピリンを飲んだ後、頭痛が治まりました)

 名詞形はabatement。意味は「軽減」や「減少」です。その例を紹介します:

●They decided to stop the treatment because it failed to lead to abatement of the symptoms.
(症状が緩和されなかったので、治療を中止することにしました)

●The government requires us to put in place a fire prevention and abatement strategy.
(火事の予防と減少のための対策を講じることが政府によって義務づけられています)

登場するボキャブラリー

【blood sport】血を流す競技。ルインスキー氏によると、公の辱めが(インターネットによって)blood sportになってしまったそうです。

【patient zero】ある病気の最初の患者、患者第1号。ルインスキー氏は自分がネットいじめのpatient zeroだったと位置づけています。

【stone-throwers】ほかの人を批判する者。People in glass houses should not throw stones.(たたけばほこりが出る人は、他人を批判すべきでない)や、聖書のLet him who is without sin cast the first stone.(罪なき者、石もてこの女を打て)が由来。不倫スキャンダルの際、ルインスキー氏はインターネット上のstone-throwersに悩まされました。

【churlish】無愛想な。ルインスキー氏は自分が22歳だった頃の録音を聞いた時、自分はchurlishだったと感じたそうです。

【trolling】電子掲示板やチャットルームでの荒らし行為。あえて口論になるような挑発的な発言をすること。インターネットはそのような行為をする人にとって最高の環境だ、とルインスキー氏は言います。

【upstander】何もしないでただ見ているだけの傍観者(bystander)とは対照的に、行動を積極的に起こす人、特にほかの人を助けるためにそのような行動をする人のこと。ルインスキー氏は聴衆にupstanderになるよう奨励しています。

【id】イド、精神の奥底にある本能的衝動の源泉。ここでは人間の良くない行動や思考を表すために使われています。ルインスキー氏は、インターネットはイドの高速道路(イドが高速度で拡散してしまう場所)だと表現しています。