「ノーリスク」で子どもをいじめから脱出させる秘策!
わが子がいじめ被害にあっていたら、あなたはどう対処しますか? 学校に相談しても、いじめが止まなかったり事態が悪化したりするおそれもあり、この問題の解決は難しいもの。でも、安心してください。実は、この時期だからこそ“ノーリスク”でできるとっておきの対策があるんです!
“この時期だからこそできる”いじめ対策とは?
いじめ対策サイト「いじめと戦おう!」管理人の玉聞伸啓さんの著書『いじめから脱出しよう!』によれば、この時期だからこそできるいじめ対策とは、“クラスがえの相談”。
もし、今クラス内でいじめにあっていたら、「新学年でもあいつとまた同じクラスになったら……」と不安ですよね。そこで、学校の先生に「上の学年ではいじめリーダーの子と別のクラスにしてほしい」とお願いするのです。
“クラスがえの相談”がノーリスクの理由
いじめ問題の解決は、先生にとっても気が重いもの。
いじめリーダーがクラスの中心人物だったりすると、先生によってはクラスで波風を立てるのをおそれて、積極的に動いてくれないこともあります。
また、先生がビシッといじめっ子に注意してくれたとしても、いじめグループが「あいつチクったな」と逆恨みして、いじめが深刻化・陰湿化するおそれも……。
さらには、学校側が何かと対策してくれても、学期の途中にあまり大げさなことをすると、いじめ被害者が居心地の悪さを感じてしまうようなこともあるようです。
この点、“クラスがえ”ならば問題を表面化させず水面下で事を進めることができるので、被害者にとっても先生にとってもノーリスク。
いじめ問題に及び腰の先生でも、クラスがえのことであれば応じやすいようなので、気軽に相談してみてはいかがでしょうか?
先生にお願いする際に気をつけること6つ
では、実際にどのように先生にお願いすればいいのか、玉聞さんから教えていただきました。
(1)いじめの記録をつける
「先生、いじめっ子とは別のクラスにしてください!」とただ泣きつかれるだけでは、先生だって困ってしまうはず。
どのようないじめがあったのか、きちんと記録をつけましょう。“いつ・どこで・誰に・何をされたか”というメモがあれば、口頭での説明よりも被害の状況がよく伝わり、先生が対応しやすくなると考えられます。
(2)他の親御さんとも連携する
もし、自分の子どもだけでなく、別の子もいじめにあって困っているような場合は、その親御さんと一緒にお願いに行くのもアリです。
「クラスがえについて口出しなんかして、モンスターペアレントと思われないかしら?」と心配な人も、自分以外に仲間がいれば心強いですよね。
また、学校側としても、被害者が複数いるほうが、より深刻に事態を受け止めてくれることでしょう。
もちろん、ターゲットが自分の子どもだけという場合でも、(1)のメモがあり被害状況がはっきりしていれば、“モンペ”などとレッテルを貼られることはありません。
どうか安心して相談してみてくださいね。
(3)いじめっ子グループの分裂をお願いする
いじめリーダーと自分の子を引き離す……というのも大事なのですが、より根本的に問題を解決するには、“いじめっ子グループの分裂をお願いする”というのもオススメ。
いくらいじめリーダーとクラスを離れることができても、いじめグループ自体が結束したままでは、クラスを超えていじめが継続するおそれもあります。
だから、クラスがえを通じて、いじめグループのメンバーがばらばらになることが望ましいのです。
たとえば、小規模な学校で、1学年2クラスしかないような場合は、いじめリーダーだけ別のクラスで、子分たちとは一緒のクラスでもかまいません。
(4)いじめっ子に注意しないよう釘をさす
先生がいじめっ子に注意することで、かえって事態が悪化することもあります。
学年末まであと何ヶ月もあるような状態では、先生から注意してもらうメリットもあるのですが、2月~3月であればあともう少しの辛抱です。
なるべく穏便に解決するために、この時期には「いじめっ子に注意はしなくていい」とお願いしておくといいでしょう。
(5)担任が信頼できなければ別の先生にお願いする
“クラスがえによる解決”は、教師にとってもノーリスクなので、基本的に協力してくれる先生が多いと考えられます。
とはいえ、担任の先生がいじめ問題にこれまできちんと対応してくれなかったような場合、「もうあの先生にはお願いしたくない」という不信感があるかもしれません。
その場合は、学年主任や教頭先生など別の先生に相談してみてもいいでしょう。
(6)子どもと相談して行う
クラスがえのお願いに限らず、いじめ対策全般にいえることなのですが、お母さんが先走って子どもには黙って行動することは絶対にやめましょう。
お母さんが勝手にあれこれ動いたことが、もし万一お子さんに発覚すれば、子どものプライドや面子はまるつぶれです。信頼関係も損ないます。
また、いじめの状況をいちばんよくわかっているのは、お母さんではなくお子さん本人です。
事実関係を十分に把握しないまま動けば、お母さんにとっては「よかれ」の行動でも、実はまちがった判断だった……というのは往々にしてあります。
学校への相談は、必ずお子さんとよく話し合ったうえで行いましょう。
以上いかがでしたか? 繰り返しになりますが、クラスがえの相談は、この時期だからこそできるノーリスクの対策です。
お子さんがいじめ被害に悩んでいるようであれば、ぜひ親子でよく話し合ったうえで、思い切って学校に相談してみましょう。