「いじめ見逃しゼロ」どうすれば
いじめ防止をテーマに講演する仲野繁さん(右)と刀根麻理子さん=22日、新潟市中央区
いじめについて考える「いじめ見逃しゼロ 県民の集い」が22日、オンラインで開かれた。新潟県新潟市中央区の朱鷺メッセで、小学校の元校長らが講演し、学校側だけでなく子ども一人一人にも当事者意識を持たせることで、いじめが発生しにくい環境づくりを進める必要性を訴えた。
県教育委員会と「深めよう絆にいがた県民会議」が主催。新型コロナウイルスの感染予防のため、聴衆は会場に入れず、動画をインターネットでライブ配信する形で実施した。
講師は、いじめ問題が専門の市民団体「ヒューマンラブエイド」(東京)共同代表の仲野繁さんと刀根(とね)麻理子さんが務めた。
仲野さんは東京の区立小学校長時代に児童と一緒に取り組んだいじめ防止活動について報告。「どうすればいじめが起きない学校になるか、児童に課題を与えた上で考えさせ、悩ませることが第一歩。いかに『いじめノー』の空気をつくるかが大事」と力を込めた。
刀根さんは、自身がかつていじめを受け、乗りこえることができた経験を踏まえ、子どもに寄り添って話をきちんと聴く技術を持った人材を教育現場で育てていく必要性を強調した。