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オンラインで過ごす時間ネットいじめに関連

オンラインで過ごす時間の長さはネットいじめに関連

インスタグラムやTikTokのようなソーシャルメディアのプラットフォームの増加に伴い、10代の若者がそれに費やす時間も増加の一途をたどっている。そんな中、オンラインに費やす時間の増加はネットいじめと関連するという研究結果が、米ジョージア大学教育学部の准教授Amanda Giordano氏らにより報告された。研究の詳細は、「Journal of Child and Adolescent Counseling」に2月3日掲載された。

Giordano氏は、「ソーシャルメディア中毒とは、ソーシャルメディアを使っていないときに使いたくてたまらなくなり、たとえネガティブな影響――例えば、一晩中画面をスクロールしていることから生じる疲れや学校での成績の悪化など――が現れていても、それを使い続けることをいう」と説明する。

今回の研究でGiordano氏らは、米国の13〜19歳の若者428人を対象に調査を実施し、ソーシャルメディア中毒とネットいじめとの関連を検討した。なお、ネットいじめとは、個人攻撃、嫌がらせ、差別的行動、誹謗中傷の拡散、オンライン上での自分についての虚偽表示、個人情報の拡散、社会的排除、サイバーストーキングと定義された。

検討の結果、対象者のソーシャルメディア中毒のスコアが高いほど、オンラインで過ごす時間が長く、ネットいじめを行う傾向が強いことが明らかになった。なお、この研究の参加者は、1日当たり平均7時間以上、最大で12時間もオンラインで過ごしていると回答していた。また、女子よりも男子の方が、ネットいじめは行う可能性が高いことも判明した。

Giordano氏によると、「ソーシャルメディアのサイトは、アクセスした人の脳で神経伝達物質であるドパミンが産生され、それにより喜びや興奮などを感じるように作られている」と説明する。その上で、「この喜びや興奮が中毒性のある行動につながる。10代の若者は、"いいね"やコメント、リツイートなどを得るための手段としてネットいじめをしている可能性がある」と示唆している。

また著者らは、10代の若者は、オンラインでは対面で友人と話をする場合とは異なる社会規範に適応していると指摘する。例えば、オンラインでは自分の言動が与える影響を直接目にすることがないため、他人に対する共感や自分の言動に対する後悔を感じにくくなる可能性がある。また、ソーシャルメディアは概して匿名性が高く、仕返しを受けずに済む可能性が高いため、より攻撃的で批判的になる傾向も強い。Giordano氏は、「ネットいじめの加害者は、自分の行為の結果を直接目にすることがない。その結果、過ちから学び、言動を改めるための機会にすることができない。これは恐ろしい状況だ」と懸念を示している。

こうした状況に陥らないための予防策として、Giordano氏は、学校で低学年のうちからネットいじめやソーシャルメディア中毒に関する教育を行うべきだと主張する。また、ネットいじめの問題に関わっているカウンセラーは、若者のソーシャルメディア中毒についての評価を開始するとともに、ソーシャルメディアを使う時間の制限などを含めた治療計画を提案すべきだと述べている。