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レディー・ガガとインテルが“ネットいじめ”撲滅プロジェクトを始動!

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       「Hack Harassment」公式サイトより

 ネット上でのいじめと嫌がらせの問題は、スマホSNSの普及でますます深刻になってきている。サイバー空間での人間関係が日を追うごとにリアルなものになってきている昨今、ネット上でのいじめもまた効力を増しつつあると言えるのだろう。むしろ時と場所を選ばすに行使できるという点では、現実のいじめよりも“ネットいじめ”のほうが陰湿なものなのかもしれない。このような“オンラインハラスメント”には、IT業界ぐるみで対策を講じなければならないと、立ち上がったのが業界大手のインテルと歌手のレディー・ガガである。


■オンラインハラスメントを撲滅するための業界団体「Hack Harassment」が始動

 世界最大のコンシューマ・エレクトロニクス見本市である「CES 2016」が新年早々にラスベガスで開催されたが、会期内に行なわれたインテルの記者会見の締めとして、ブライアン・クラーザーニッチCEOから企業の枠を越えた提言が述べられた。同社は今後、情報サイトの「The Verge」や「Polygon」を抱えるVox Mediaと、同じく情報サイトの「Re/code」、そして歌手のレディー・ガガが創設した社会貢献基金「Born This Way Foundation」と共同でオンラインハラスメントを撲滅するための業界団体「Hack Harassment」を組織して活動を行なうことを発表したのだ。

 インテルが米国内に居住するIT技術者に調査を行なったところ、回答者の84%がオンラインハラスメントは実生活に危険を及ぼし、感情を害するものであると実感している。また、回答者の60%はIT業界のオンラインハラスメント対策がじゅうぶんではないと考えているということだ。この調査結果を受けて、インテルは業界内で率先してオンラインハラスメント対策に取り組む姿勢を明らかにしたのである。

「PCやスマホをはじめすべての端末、すべてのオンラインゲーム、すべてのSNSの書き込みの背後には現実の人間が生身の感情を持って存在していることを我々は忘れてはいけません。そして今、これらの活動に安全性と多様性が求められているのです」(ブライアン・クラーザーニッチCEO)

「Hack Harassment」公式サイトによれば、インターネットユーザーの40%がオンラインハラスメントを受けたことがあり、29%は実生活に害を及ぼす恐れのあるオンラインハラスメントを経験しているという。またオンラインハラスメント被害のうち警察に通報するなど法的措置が講じられるケースは全体のたった5%であり、その一方でIT技術者たちの90%は技術的にオンラインハラスメントを減らすことができると考えている。「Hack Harassment」はネットユーザーに向けてオンラインハラスメントに対する意識の向上を促すと共に技術的な解決策に取り組むことになる。


■業界全体の文化的・人種的多様性を推進

 ネットユーザーの一部、ゲーム業界に関わる一部のモラルが問題視されて大きな騒動を巻き起こしたのが2014年に起った、いわゆる“GamerGate問題”である。女性インディーズゲーム開発者と、女性ゲーム評論家がオンライン上で性差別と偏見に満ちた悪質な嫌がらせを受け、しかも彼女らにハラスメントを行なった者の一部にはゲーム業界関係者がいたことがわかり、これまで“白人男性”がマジョリティであった業界全体のあり方を問う問題にまで発展したのである。

 事態を重く受け止めたインテルは、ゲーム業界を含むIT業界全体がもっと文化的・人種的多様性を獲得しなければならないと主張し、女性やこれまで過小評価されてきたマイノリティの人々の雇用を促進し、社内の多様性を図るための取り組みを3億ドル(約354億円)もの投資を通じて行なうことを昨年に発表した。そして同社として初めてとなる、社内における文化的多様性の進捗具合を報告するレポートが来月にも発表される予定だ。そして今回、インテルはこの取り組みをさらに社外にまで押し広げる試みとして「Hack Harassment」を創設したのである。

 確かにSNS上などのコミュニケーショは往々にして同じ価値観を共有する“つながりたい人”だけの排他的コミュニティを生み出す傾向がないわけではないだろう。日本では中高生層にもいわゆる“LINEいじめ”の実態があり、オンラインハラスメントはまさに喫緊に対策が講じられるべき問題である。この「Hack Harassment」がさらに賛同者を増やして業界とゲーマーの“良心”になり得るのかどうかに注目だ。

「Hack Harassment」公式サイト
http://www.hackharassment.com