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SNSでいじめられた「ファイファー症候群」の少年の母が起こした行動 動画あり

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英紙「Daily Mail」(2月1日付)によると、テキサスに住むアリスアン・マイヤーさんは、愛息ジェイムソン君のチョコレートまみれのキュートな写真をブログにアップしたという。今から2年前のことだ。このとき彼女は、これが悪夢の始まりになるとは、つゆほども思わなかったと話す――。


■「うちの子の写真を勝手に使うな!」

 衝撃が走ったのは、昨年2月。なんとソーシャルメディアにジェイムソン君の写真が勝手に出回り、しかも犬のパグと比較されているというのだ。

「初めて見た瞬間、全身の血が凍りつきました。だれかがジェイムソンの写真を無断で使って、ネットで弱い者いじめしていたんですから。こんなことしでかす連中の頭の中はどうなってるんでしょう。まったく理解できません」(アリスアンさん)

 実は、ジェイムソン君は「ファイファー症候群」という難病にかかっている。遺伝子の異常により先天的な頭蓋骨や顔面骨の形成異常がおこり、頭蓋骨が小さいことにより、脳の発達が妨げられ、頭痛や吐き気、視聴覚の障害、眼球の突出などが起こる病気なのだ。

 アリスアンさんは、2012年にジェイムソン君を授かって以来、我が子の成長をブログに書き始めた。それが偶然、ジェイムソン君の写真を見つけた悪意ある人間によりむざむざとネットで拡散され、ネタとしてもてあそばれてしまったのだ。息子への侮辱が発覚してすぐ、アリスアンさんはフェイスブックツイッター、インスタグラムに画像掲載の削除を要請した。幸い、ツイッターとインスタグラムは瞬時に対応してくれた。だが、フェイスブックだけは「利用規約に違反しているとはいえない」として、彼女の訴えを退けたのだ。

 アリスアンさんはこの残念な結果について、自身のブログ「Jameson's Journey」の中でフェイスブックを強烈に批判している。タイトルは「これが私の息子、ジェイムソン。あんたら、うちの子の写真を使うんじゃねー!」

その後も、アリスアンさんは何千という我が子の写真の削除依頼を自力でこなした。この気の遠くなるような作業に、彼女は何度も心が折れそうになったと話す。「どんなに時間がかかっても、うちの息子を辱める連中を突き止め、やめさせるわ」と憤る一方で、「ソーシャルメディアはイジメ被害に対して、もっと強硬な対処が必要だと思う。特に、フェイスブック利用規約を変えるべき」と訴えている。

■没個性化され匿名性が高いと人は攻撃的になる 

スタンフォード監獄実験」で有名な心理学者のフィリップ・ジンバルドーの実験によれば、没個性化され、匿名性が高い状況に置かれると、人は攻撃的かつ暴力的になるという。「2ちゃんねる」などが好例だろう。いわゆる“ネット人格”なのだろうが、ネットでイジメをするような人間は、リアルでも人の“痛み”に鈍感な、恐ろしく想像力が欠如した輩なのかもしれない。

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画像は「Jameson's Journey」より引用

 もちろん、そんな冷血が今の世の中の大多数ということは断じてない。アリスアンさんのブログには、今も世界中の人びとから一家をサポートする愛にあふれたメッセージが届いている。また実際に会って、激励する人も多いという。彼女のブログはこれまでに何度もシェアされ、またアメリカの大手TV局をはじめ、メディアを巻き込んでインターネットにはびこるイジメ撲滅の大きな動きが起きている。これこそソーシャルメディアのあるべき姿ではないだろうか。

 2月6日付のアリスアンさんのブログには、一人の女性の小さな声に対して、こんなにも多くの人たちが同じように声を上げてくれ、そして大きな力となったことに対して感謝の言葉が述べられている。メディアに傷つけられたアリスアンさんだが、そのメディアによって癒やされつつあるのも事実のようだ。