いじめニュース速報@イジ速

いじめ事件 ・イジメ ニュースを発信中!スマホいじめが増加!子供達をいじめから守ろう!

(7)北海道 凍死事件 背景にある いじめ問題 の詳細! (1)~(25)まで

 

※本記事では廣瀬爽彩さんの母親の許可を得た上で、爽彩さんの実名と写真を掲載しています。
この件について、母親は「爽彩が14年間、頑張って生きてきた証を1人でも多くの方に知ってほしい。
爽彩は簡単に死を選んだわけではありません。
名前と写真を出すことで、爽彩がイジメと懸命に闘った現実を多くの人たちに知ってほしい」との強い意向をお持ちでした。編集部も、爽彩さんが受けた卑劣なイジメの実態を可能な限り事実に忠実なかたちで伝えるべきだと考え、実名と写真の掲載を決断しました。

 

亡くなったと知って「正直何も思ってなかった」

 

――爽彩さんが亡くなったと知ってどう思いましたか?

「うーん、いや、正直何も思ってなかった」

 A子に長時間話を聞いたが、
最後までイジメに対する謝罪も、
爽彩さんが亡くなったことに対するお悔やみの言葉もなかった。

 

「強要とか脅しはないです」

 取材班は爽彩さんのわいせつ画像を拡散させたとされる
B男にも話を聞いた。

「爽彩と出会ったのは2019年の4月頃で、
別の友達と(オンラインゲームの)『荒野行動』で遊んでいたら、
ゲーム上で繋がって遊ぶってなった。
印象は普通の子だった。
(C男が爽彩さんにわいせつ画像を撮らせた経緯は)わからない。
C男が爽彩とビデオ通話してそれをスクショして送ったみたい。
最初はC男、A子と自分のグループLINEに送られてきた。
自分は誰にも送っていない」

――爽彩さんに自慰行為を強要したことはありますか?

「C男、D子、E子が『やってほしい』みたいになって、
自分とA子はどっちでもよかった。
正直、自分はあんまり見たくなかったからフードをかぶって見ていないけど、
他の4人は見ていた。
(自慰行為のときは公園に)人が来るから小学校の男女共用のトイレに移動して
やらせていた。
みんなそこに入っていったけど、俺はさっきと同じで見てはいない。
時間は10分とか5分とか。
強要とか脅しはないです」

イジメをうけた後に爽彩さんが描いた絵

――爽彩さんが川へ飛び込んだ事件の現場にはいたのでしょうか?

「その場にはいなかったけど、A子から電話がかかってきた。
C男が爽彩の仕草をしつこく真似した。
それが爽彩は嫌だったみたいで、
キレて自分で川の下へいったみたい」

――爽彩さんのわいせつ画像を削除したと聞きました。

「警察に呼ばれたとき、
携帯を見せてその場でデータを消した。
学校からは5回くらい呼ばれて、
怒られるというよりは『何があったのかちゃんと話して』という感じだった」

B男は「悪ふざけ」とだけ答えた

 改めて、「公園で爽彩さんに自慰行為をさせたことを、イジメと認識していますか?」と問うと、
B男はたった一言、「悪ふざけ」とだけ答えた。

 爽彩さんにわいせつ画像を送らせ、
警察から「触法少年」の処分となったC男。
C男の保護者が取材に応じた。

 

冗談紛れでわいせつ画像を送ってほしいと言った

「(C男は)いいも悪いも何もわからないでやってしまったんです。
どういうものか知らなくて興味本位で言ったと思うんです。
C男の話では冗談紛れで(画像を送ってほしいと)言ってたら、
爽彩さんが本当に自分で撮って送ってきたらしいんですよ。
息子も初めて見て驚いてすぐに消したんですけど、
その前にA子さんに『送って』としつこく言われて、
(A子に)送っちゃったみたいです。
C男はそのあとに画像データをすぐに消していて警察も確認済みです」

爽彩さんはドラゴンボールとアラレちゃんが好きだったという

――爽彩さんに自慰行為を強要させた場にも
C男君はいました。

「女の子たちがやったことですよね。
うちは男の子なので女子トイレには入っていないし、
もう1人の男の子と公園にいたらしいです。
(爽彩さんは)『嫌だ』って泣いたから結局やっていないと聞いていました。
みんな嘘をついているのか、
隠しているのか、
自分を守りに入っちゃうし、
本当のところはわからないです」

 

――C男君は
《(画像を送らないと)ゴムなしでやるから》と
爽彩さんにLINEを送ったという証言もあります。

「それはないですね。絶対にないです」

爽彩さんに「私は独り」と相談されていた

――爽彩さんは拡散されたわいせつ画像や強要された自慰行為のことがトラウマとなっていました。

「きっかけにはなったとは思います。
うちの息子もすごく反省しました。
でも、(爽彩さんが)家出とかを繰り返していたのはご存知ですか?
親とうまくいってなかったそうで息子は爽彩さんに『私は独り』と、
相談されていたと聞きました。

爽彩さんはウッぺツ川へ飛び込んだ ©文藝春秋

 本当に短期間であんな事件になってしまって、
A子ちゃんは夜まで公園にいてだらしなかったから、
すごく胸騒ぎがして『付き合うのはやめなさい』ってずっと言ってたんですよね。
そう言っているときにあんなことになっちゃって……。
警察の前でLINEも消して、
もう事件の子たちとは一切付き合いはないです。

 うちにも娘がいるので、
もし自分の子がと思ったら……。
息子にはすごく怒りました。
息子もやってしまったことは悪いですけど、
隠れている部分やイジメを認めない人とかたくさんいるので、
悔しいのは正直あります」

 

D子とE子の保護者は
「自分の子どもは偶然その場に居合わせていただけだ」と説明。

E子の保護者は「娘は(自慰行為を)『やれ』とは命令していない。
娘だけでなくみんなで『できるの?』と聞いた」と話した。

D子の保護者は「今思えばイジメだったと思う。娘も反省している」と語った。

一方、B男の保護者は
「子供たちが(事件に)関わる前から、(爽彩さんの)家庭環境にも問題があり、
正直全部こっちのせいにされている」と語った。

爽彩は離婚後に交際したパートナーとも仲が良かった

イジメにあう前に爽彩さんが描いた絵

 4月12日、爽彩さんの四十九日法要を終えた爽彩さんの母親に再び話を聞いた。
加害少年の保護者から爽彩さんの家庭の問題を指摘する声が上がっていることについて聞くと、静かにこう語った。

 

「娘を育てるために仕事で忙しく、家を空けることもありましたが、
それ以上に愛情を込めて育ててきました。
離婚したあとにお付き合いした人もいました。
爽彩が小学校低学年の頃からパートナーの男性と3人でゲームをしたり、
食事に行ったり、その相手と学校の行事に行くこともありました。
爽彩もパートナーの実家に行きたいと言い出して一緒に行ったり、
男性とワカサギ釣りに行って楽しそうにしていました。

 爽彩の希望ならと塾に通わせたときに一度、
帰宅途中に迷子になったり、塾に『行きたくない』と言い出すこともありました。
娘はパートナーの方に悩みを相談するほど距離も近く、
その日に学校であったことを自分から笑顔でたくさん話す子だったんです」