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心に深い傷を負わせる陰湿な女子のいじめ

不登校の原因の多くを占めるのが、いじめ。その中でも女子同士のいじめは、エスカレートしやすく陰湿とも言われます。もし、自分の娘が「いじめられているかも」と気づいたとき、保護者はまずどういう行動をとったらいいでしょうか。不登校新聞編集長の石井志昂さんに伺いました。

 

見えないところで進行する、女子同士のいじめ

いじめを受けることは、性別問わずつらいことですが、特に女子同士のいじめは人の心を傷つけ、打ちのめす力が強烈だと感じています。女子同士は、同調圧力の傾向が強くて、非常に孤立しやすく、男子とは違う悩みを抱えがちです。

女子同士に限らずですが、いじめは大人から見えにくいところで進行するものです。ある小学生が、いやなあだ名でクラスのみんなから呼ばれ、先生からも呼ばれてしまった、というケースがありました。クラスの子どもたちがその子の名前の下に「○○菌」とつけて呼んでいたのについて、先生は「ゲームのキャラクターの○○キングとか、ユーチューバーの『ヒカキン』のように、名前にキンとつけているつもりだった」、というのです。悪い意味に直結する言葉と違い、「キン」という音だけでは何を意味するか解釈次第となると、表面的にわかりづらいものになるわけです。

また、先日取材した女性は、大学付属の高校に入っていじめを受けたそうですが、偏差値が高い付属高校にせっかく入ったのだからと、3年間不登校にならずに通い続けました。なんとか卒業できたわけですが、苦しんで学校に通い続けた結果、心がボロボロになってしまい、フラッシュバックも起こり、心療内科うつ病傾向といわれたそうです。3年間苦しんだ結果がこれです。それでも、大学生になった今になっても、親には話していないそうです。 

こんな風にかなり巧妙で、さらにはSNSなど大人の見えないところでいじめは広がります。それでも、子どもはそれをなかなか大人には話したがりません。子どもの様子を見て、保護者が気づいてあげることが大事だと思います。

クラスカーストは低年齢化し、さらにお母さんにも広がっている

ほんとうにささいなことから、あっという間にいじめに発展することがよくあります。消しゴムのメーカーがみんなと違うというだけのことだったり、みんなと一緒に帰るか帰らないかということだったり。こうしたことから始まるクラスカーストは、小学校3~4年生くらいから始まるといわれていますが、さらに低年齢化しているともいわれます。

また、お母さんたち同士のカーストが影響していることもあります。ママ友同士のSNSに参加するかしないか、特定のサークルに入っているかどうかということで決まってくるようです。ただ、お母さんのカーストが子どもたちの関係に影響している場合、子どもに「大丈夫?」と聞いたとしても、親に心配をさせたくないという思いから、笑顔で隠すということもあるかもしれません。

さらには、当事者同士だけの問題ではなく、クラス全体に影響するため、学校の担任の先生もクラス全体が相手になってしまうために、その子だけを救い出すということができない、という事態にまで発展することがあります。

保護者による早めのドクターストップが、子どもの心の傷を浅くする

特に女子のいじめは、いじめる側もいじめられる側も、大人には見せないようにする傾向が強いです。ちょっと苦しんでいる様子と、ほんとうに苦しんでいる様子の差が見えにくいかもしれませんが、子どもが「学校に行きたくない」と言ったら、それはほとんどの場合、限界を超えた状態でのSOSだと思ってください。

こうなったら、保護者がドクターストップの旗をいかに早く上げるかが大事。学校には「原因は分からないけれど、学校に行けるような心理状態ではないので、いったん休ませます」と言うことです。そうしないと、子どもは限界を超えているのに我慢し続けることになり、どんどん傷が深くなります。

子どもが苦しそうな様子が見えたら、とにかく声をかけてあげてほしいです。それだけでも気持ちが楽になるかもしれないし、それがきっかけで話してくれることもあるでしょう。保護者がかけるべきドクターストップが遅くなるほど、その子の人生がほんとうに苦しいものになります。不登校にはしたくない、という心理が働くのかもしれないけれど、つらいまま学校に通い続けることのほうが、子どもが受ける傷は圧倒的に深くなります。そのことを知っておいてください。

まとめ & 実践 TIPS

女子同士のいじめは、低年齢化しているし、お母さん同士の「カースト」が影響していることも。そして、大人から見えないように巧妙で、いじめられている子ども自身も苦しさを大人には見せたがりません。必要なのは、早めに保護者が気づいてドクターストップを出して、むりに学校へ行かせないこと。まずは苦しそうな様子が少しでも見えたら、声をかけることが大切です。